« ブラッドソードリプレイ4-3 進め海原 | トップページ | ブラッドソードリプレイ4-5 地獄の一丁目 »

2016年10月 5日 (水)

ブラッドソードリプレイ4-4 エンタシウスの島

【このリプレイには原作本文を度々引用しますが、都合により細部に修正を施しています。ご了承ください】

Photoテツヤ (18歳・盗賊)

著作『夢幻の双刃』から出張。
販促活動の一環として様々な世界を放浪させられる青年。全てを破壊し全てを繋げ!
今回は洋物ゲームブックで1,2を争う名作に挑む。

ランク:7 戦闘力:7(+1) 打撃力:サイコロ2個+2 精神力:7 機敏度:8 生命力:43
装備:ロジ・スカイランナーの剣 革の鎧(鎧強度:2) 弓 矢筒(矢:6本) 金貨袋(所持金100) 金貨袋(所持金85) 鋼鉄の笏(残り4回) エメラルドの御守り 食糧一週間ぶん

3ミヤ (15歳・僧侶)

著作『夢幻の双刃』から出張。
テツヤの従兄の娘であり、彼を『叔父ちゃん』と呼ぶ。
本来なら20年ほど時間軸がズレているが、今回の企画ではそれは無視。

ランク:7 戦闘力:8(+1) 打撃力:サイコロ2+2個 精神力:8 機敏度:7 生命力:36
装備:ヘラクロスの戦斧 鎧(鎧強度:3) 魔法の弓 矢筒(矢:6本) 盾の御守り(鎧強度+1) 金の巻物 司祭長の杖 香油のびん 食糧一週間ぶん

Photo_2ディアブロ (年齢不詳・魔術師)

著作『魔人竜生誕』から出張。
元々は天地自然の精霊の世界で暮らす妖精の一種。
酒目当てや暇つぶしで度々人界に彷徨い出るホームレス。

ランク:7 戦闘力:7 打撃力:サイコロ2個+1 精神力:8(+1) 機敏度:7 生命力:36
装備:剣 銀の鎧(鎧強度:2) 魔法の指輪(精神力+1) 琥珀の火口箱 魔法のパン 鉄の鈴 聖アシャナクスの十字架 食糧一週間ぶん

Photoスクリーボ

旅の途中で買われたカラス。

とりあえず当面、役に立つような能力は無い。
飯は食っているようだが、そのぶんの費用は免除されるので詳細は不明。

これまでのあらすじ

レジェンドという世界で「生命の剣」ブラッドソードを求めて旅する三人。
放浪の末に剣は完成したが、宿敵によって黄泉の国へ持ち去られてしまった。
それを取り戻すべく、三人は冥界への入口を知る魔術師の島へ来た……。

ミヤ「このお迎えの船で、そろそろ到着するんだよね。まだ見えない?」

テツヤ「まだだな。まぁ明日には着くだろ。出てくるのは、塔なのか城なのか豪邸なのか」

ディアブロ「アパートの一室とかだと斬新だがねぇ」

テツヤ「他の入居者がいるのか、それは」

斬新なのが常に良い事だとは限らない。残念な事ながら。

【項目71】

次の日、島が見えたと人魚が告げたのは、もう日が暮れようとするころだった。霧の向こうに目をこらすと、荒涼とした小石の浜がぼんやり見える。

テツヤ「あれがエンタシウスの島か? 不毛の地のように見えるが」

「もっともです」
人魚が答えた。

「ここからは浅瀬を渡って上陸なさい」

テツヤ「桟橋ぐらい作ろうって気にならねぇのか」

ディアブロ「客が少ないと設備投資にも回し難いんだろうぜぇ」

冷たい水の中を歩いて浜にたどりつく。
ふり返ると、バイキング船はもう島をあとにしようとしていた。
船は霧に包まれ、やがて闇の中へ消えていった。

ミヤ「あの船、普段は何に使ってるんだろ? 他のお客さんを迎えに行ってるのかな?」

テツヤ「基地にでも帰投すんじゃねぇのか。ま、俺らはエンタシウスとやらにさっさと会おうや」

【項目156】

島の荒涼とした岸部に立つ。
海から漂ってくる霧が、不毛の岩肌をおおいつくしている。
塔か宮殿でも立っているだろうと思っていたのに、見わたしても、人の住んでいそうな建物は一つも見当たらない。

テツヤ「何も無ぇな……地下迷宮でも作って引っ込んでるのか?」

ミヤ「おーい、誰かいませんかー?」

「ようこそエンタシウスの島へ」

テツヤ「なにぃ!?」

おどろいて見上げると、岩棚の上に美しい衣装をまとった女が立っている。

ミヤ「あ、本当にいたよ!」

ディアブロ「女って事は、エンタシウスご本人じゃなさそうだぜぇ」

テツヤ「あなたはだれだ?」

「私は召使いです。ついておいでなさい」
女は自分の立っている岩棚へ通じる小道を指さした。
案内されて石の階段を登っていくと、洞窟の入口に達した。
女の待つろうそくの明かりを頼りに、狭いトンネルを進む。
行き止まりに青銅のドアが並んでいた。
どのドアにも、人の横顔が刻まれている。
近づいてみると、古代セレンチウムの神ヤヌスを象ったものだった。

「ヤヌスは旅の神です。旅の始めと終わりをつかさどるのです」
女が叩くと、ドアは次々にひらき、地下室が現われた。
岩のくぼみや石筍のてっぺんに無数のろうそくが置かれ、壁が不気味に光っている。

テツヤ「マジで地下迷宮かよ。どうしてわざわざ地下なんだかな」

ミヤ「地下派と塔派があって、どっちがいいのかけんけんがくがく議論したりするのかな?」

ディアブロ「なんかの漫画の最強キャラ談義みたいで微笑ましい事だぜぇ」

そんな不毛な事を始める前に、一室に怪しい影がいる事に気づく。

44 突き当たりの壁に背を向けて、おそろしく年取った男が石の椅子にすわっている。
男の頭上には鍾乳石のアーチがかかっている。
男の肌はろう人形のようだった。

「エンタシウスさまです」
女がいった。

ディアブロ「おやま、番人も試練も無しに会ってくださるとは驚きだぜぇ」

テツヤ「まぁ船を寄越した事を考えりゃ、向こうさんも俺らに用事があるんだろうしな」

ではその用事とは?

【項目316】

エンタシウスの目は、どんよりくもっていた。
自分自身に向かって話すように、彼はしゃべりはじめた。
「わしは若かりしころの、遠い昔を覚えている。あの愛しいコーデリアが生きていたころのことを、ガラスの形見入れに入れてあるように、はっきりとな。あいつのほほえみだけがわしの喜びだったのだ。あいつが地獄へ連れ去られて以来、終わりのない夜の冷気が骨の髄までわしを凍らせてしまった。わしの心はこの世になく、コーデリアが去った黄泉の世界ばかり夢見つづける。わしの魂を貫く氷のいばらを引き抜くことができるのは、あいつの笑顔だけなのだ」
彼はまっすぐこちらを見た。
「地獄へおりていってくれ。頼む。そしてあいつをわしの元に連れ帰ってくれ」

ミヤ「えっと、叔父ちゃんが持ってるエメラルドのお守りには、死者を蘇生させる魔力があったよね。それを使えば……」

ディアブロ「そのアイテムには骸が必要だった筈だぜぇ。数百年前に死んだコーデリア嬢の屍は、もう残ってないだろうよ」

ミヤ「じゃあ無理なの?」

テツヤ「あんたの助けは必要だが、その報酬としては、あまりに法外な注文だ。そんなことができると思うのか?」

「理性は不可能だと告げる。しかし、理性などくそくらえだ! 死の天使アザレルはなぜ、ものさびしい死の国にあいつをとどめ、あいつから喜びを奪い取り、あいつの輝きをくもらせようとするのだ? あいつは永遠にわしのものだ」

ディアブロ「想いの熱さはわかったが、肝心の方法はちっともだぜぇ」

ミヤ「冥界に行ってから考えるしかないみたいだね」

テツヤ「とにかく現地に行ってみねぇと話にならんて事かい。仕方ねぇな……」

テツヤ「どうしてもとおっしゃるなら」
燃えるような彼の目から目をそらしていう。
テツヤ「やってみよう。もしも死の国から戻る道があったなら、必ずコーデリアを一緒にお連れしようじゃねぇか」

エンタシウスの顔が不思議な激情にかられたようにゆがんだ。
「では行くがいい。道は召使いが教えるだろう」
彼を取り囲むろうそくの火がゆらめいて消えた。
女に従って行くことにする。

テツヤ「歳はとってもお盛んな爺さんだ。もうちょっと落ち着く気にはならねぇもんかい」

ミヤ「恋人とは無理矢理引き裂かれたらしいから、未練は消えないんだろうね。いいじゃない、なんとかしてあげようよ」

ディアブロ「次の女を作れば……というのは駄目なのかねぇ」

ミヤ「ダメ」

恋人が死んだから俺好みの女を紹介しろ、というクエストがこの流れで出てきたら、建設的ではあっても腰砕けでもある。
腰が砕けては困るので、一行は召使いの女について行く事にした。

【項目546】

女は別の出口から出ると、迷路のようなトンネルを進んでゆく。
やがて、荒けずりの石壁に囲まれた、ひんやりした部屋に出た。
部屋には、数人が横になって寝る事ができそうな、大きな石の板が置いてある。
まるで墓石のようだ。

部屋の奥のアルコーブの中に、雪花石膏でできた壺があった。
女はこちら全員に杯を手渡し、壺から香りのない黒い液体を注いだ。
「そこに横になって、それをお飲みなさい」
女がいった。
「そうすれば、死の王国へ行くことができます」

ミヤ「え? お薬なの? ワープゾーンとかじゃないんだ」

ディアブロ「この薬により、奥底に眠る第八の感覚が解放され、生きながら冥界へ行く事が可能となるんだぜぇ」

スクリーボ(割と本当にそんな感じのイベントなのダ)

少しためらったが、心を決めて液体をぐいと飲み干す。
石板に横になると、ひんやり冷たかった。部屋が暗くなってきた。

女は出ていこうとしていた。
何か尋ねたいことがあるか?

ここでの選択肢は
・なぜエンタシウスは自分で死の国へ行かないのか
・今飲んだ液体は何か
・黄泉の国への道はどうやって見つければいいのか
・どうやってこの世に戻ればいいのか

・何も聞かず寝る
である。

ミヤ「物事は順番に解決するのが賢明って、2巻のウルバちゃんも言ってた」

ディアブロ「じゃあ黄泉の国への道でも聞くかね」

ミヤ「え? エンタシウスさんが行かない理由じゃないの?」

テツヤ「ああ、俺もそれ気になるわ」

というわけでそれを聞いてみる。

【項目68】

薄れていく意識の向こうで、女の声がぼんやり聞こえる。
「あの方は黄泉の国へ行くすべを探し求めて、普通の人の二十倍も生きつづけてこられました。寿命を延ばすすべは、すでにつきとめておられましたから。いまやあの方のお年は千年をこえておいでです。そして年老いた人びとがみなそうであるように、ご自身もいずれは死ぬのだということを日々思い知らされていられるにちがいありません。あの方は死を恐れておいでなのです……」

テツヤ「いやいや、だから死なずにあの世へ行く方法があったんだろ? この薬なんだろ? なんでそれを自分で使わないのかって理由をだな……」

女の声は雷のように反響し、不明瞭になって、やがてこちらの心臓の音にかき消されてしまった。

ミヤ「叔父ちゃん! かき消されて話ができないよ」

テツヤ「おいぃ?」

全てが暗黒に包まれた

テツヤ「話は終わってねぇって言ってんだろ!」

終わったので次のシーンへ。

【項目471】

目をさます。
だが、まだ夢の中にいるようだ。
あたりには何もなく、物音一つしない。
迷路をさまよい歩いても、女の姿はおろか、エンタシウスと話を交わしたあの部屋さえ見当たらない。
突然、動物のほえ声が静寂を破った。
思わず足を速める。
前方に明かりが見えた。
やがて海辺に出た。
嵐が吹き荒れていた。
どしゃ降りの雨で、息をすることも困難だ。
巨大な黒雲が空のあちこちに浮かび、雷光が走っていた。
海は生き物のように猛り狂っていた。

テツヤ「エンタシウスの島……じゃねぇのか?」

ミヤ「別の場所に来たみたい。ここが冥界なのかな?」

ディアブロ「あそこにいる奴が教えてくれないかねぇ」

一頭の大きな猟犬が頭をもたげて、こちらを見ていた。
いや、猟犬ではない。
ジャッカルだ。
死者の案内人、アヌビスだ。
やつは高くほえて、こちらを呼んでいた。
あいつについていけば、目ざす死の国へ行きつけるのだ。

テツヤ「ついていけば……って、どうやって?」

ミヤ「確か運んでもらうんだよ」

テツヤ「マジか? 噛みつかねぇだろうな、コイツ」

そいつの脇腹にしがみつくと、ぬれた毛皮の臭いがした。
息は、胸がつまりそうな悪臭だ。
そいつはざんぶと海へ飛び込んだ。
こちらは命がけで、すがりつく。

命がけで死の世界へ向かおうとは……。

テツヤ「なんで海を渡るのにワン公の腹なんだよ! 船じゃねぇのか!」

ディアブロ「本当にこのシリーズ、海を渡るのに難儀してばかりだぜぇ」

海も嵐も忘れて、アヌビスの毛皮にしがみついたまま、荒々しい無の世界にもみくちゃにされる。
突然、かんぬきのおろされた巨大なドアが前方にぼうっと浮き上がる。
アヌビスはこちらをひきずったまま、ドアに向かって突っ込んだ。
見ることも息をすることもできない。
ふいにこれは夢ではないと悟る。
大渦の中に引きずりこまれながら、死の恐怖に悲鳴をあげる。

テツヤ「なんで海の中に冥界の扉があるんだよ!!」

黄泉比良坂の穴へ飛び込むのかとでも思い来や、まさかの海中からである。
まぁ魚だって死ぬ事もあるんだから、海中にだって冥府の門は必要であろう。

そんな魚用門の向こうに何があるのか。それは次回のお話。

(C)D・モリス O・ジョンソン 著 大出健 訳/富士見文庫

|

« ブラッドソードリプレイ4-3 進め海原 | トップページ | ブラッドソードリプレイ4-5 地獄の一丁目 »

ゲームブックリプレイ・ブラッドソード4」カテゴリの記事

コメント

第八の感覚とは一体…。車田風にエイトセンシズと呼びたいところですね。

投稿: 野良猫 | 2016年10月 5日 (水) 22時38分

ナインセンシズはついに出なかった……と思いきや、何時の間にか派生・外伝作品が多々出るようになっていたので、これから本当に出るかもしれませんな。
まぁ「オメガ」とかいう超スゴイパワーを出してきた作品もありましたが。

投稿: 松友健 | 2016年10月 6日 (木) 19時59分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1177371/67618993

この記事へのトラックバック一覧です: ブラッドソードリプレイ4-4 エンタシウスの島:

« ブラッドソードリプレイ4-3 進め海原 | トップページ | ブラッドソードリプレイ4-5 地獄の一丁目 »