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2015年8月30日 (日)

ピラミッドの謎 1

ゲームブック版ワルキューレの冒険・第二巻「ピラミッドの謎」。
原作にもあったというピラミッドが、2巻の大きな舞台である。

※間違いのお報せ
この時点で主人公は水筒を3個もっていますが、実は水筒は一人一個しか持てません。
東アフブルグの道具屋(290番)の商品一覧の後ろに書いてありますな。
長年勘違いしておったわ……。
1個はサンディに持たせるとして、1個は捨てるか。

気を取り直して2巻開始。
直後、変な魔法使いの爺さんが登場。
彼はゲームの進行役でもあるので、素直に話を聞くのだ。

S1aS1b_2このゲームの特徴として、2・3巻の開始時、能力値を修正されるという物がある。
複数巻のゲームブックでは、前巻までの能力をそのまま引き継ぐか、無視してリセットしてしまうかのどちらかが普通だったのだが、この作品は前巻の能力に応じて各能力値を指定される値に変化させるという手法をとった。

原体力ポイントは2点上昇
技量ポイントは 12以下→16 13~14→17 15以上→18 に修正
原知力ポイントは 9以下→ 13 10~11→14 12以上→15 に修正
魅力ポイントは3点上昇
経験値は0にする

11_3 これはかなり秀逸な手法だと思う。
1巻・2巻ともに、敵が無限湧きするので経験値を無限に稼げる場所がある。
よってクリアに必要な所までのレベルアップは確実にできる。
だが一方で、能力値を無茶苦茶な値までレベルアップさせる事も理屈の上では可能にもなる。
だがその無限レベルアップによってバランスが崩壊するのはその巻のみで、次巻へ進めば適正な範囲の能力値でゲームが進むのだ。
こうして、主人公とサンディの能力は変化する。

ついでにサンディのイラストも2巻で出てくる。
これでよく「男装」で通った物だ。どこをどう見れば男なのか。そもそも隠す気があるのか。
サンディ「だってドレス着てないし……
主人公「この俺、生来目が見えぬ
実はこんな連中なのかもしれん。

能力アップの処理が終わったら、いよいよ先へ進む事になる。
道は二手に分かれているので、ここは川沿いの右側の道に進む。
ほどなく別の爺さんが露店を開いているのに出くわすので、ここに立ち寄ろう。
色々と商品はあるが、ここではあえて何も買わない。
この露店に立ち寄ると、爺さんがドラゴンスレイヤーに気づき、それと「アテナのお守り」というアイテムを交換してくれと言ってくるのだ。
このリオン爺さん、実はドラゴンスレイヤーの最初の持ち主で、昔盗まれた愛剣をずっと探していたのである。
剣は2本あったが……二刀流剣士だったのか。
これ以降、ドラゴンと戦う機会は無いので、この交換には応じておく。「アテナのお守り」は防具ポイント2点を持つがどの部位にも装備しなくていいという強力なアイテム。ここからはパーティに常に女性キャラがいるので、こちらの方が断然役に立つのだ。

12 用事が済んだら、露店から離れて先へ。
だがそうすんなりとは次の街へ着かない。

少し進むと、街道で博打をやっている男が二人。
片方がありえない確率での大負けをし、もう片方に金をせびられているという場面。
だから博打には手を出さん方がいいのだ……と思う矢先、サンディが口を出す

サンディ「大勝ちしてる方、有名なイカサマ師だから。ララッタ(サンディの地元)だと金貨百枚の賞金首だし」

百枚というと、水晶玉を1個店で買う時の値段である。
だからというわけではないが、身元のバレたサマ師は顔色を無くして逃げて行った。

一方、カモられかけていたメガネは、サンディに感謝してパーティに加入してくる
サンディが女だと見抜いて同行する事を決めたのかもしれん。
この場面のイラストを見る限り、やはり見抜けない方がおかしい
彼はスミシーという元西アフブルグ市庁公務員。ワルキューレが街を通り過ぎた後、彼女に感化され、職を辞して彼女のお供になるべく旅に出て後を追っているのである。
カタい職を蹴って夢を追う博打好きとは、明るい末路の見えない野郎だ。

S2a S2b こうして元強盗・元令嬢・元公務員というファンタジー世界でも稀に見る……というか稀にも見ないパーティが結成された。
なお、スミシーの能力は、この時点でこれかよという微妙なレベルである。
一応ゴブガブより技量ポイントが高いので、ララッタを一時解放できるだけの能力は持っている。腕を頼りに旅立つのも仕方ないのかもしれん。
しかしバトル漫画にありがちな「前の章で出てきたら強かったのに……」というキャラであるな。
まぁ彼もそれなりには役に立つ。さっそく、彼の装備している革の盾をサンディへ渡すのだ(シートは譲渡後の物)。ヘルメットとお守りしか防具の無いサンディの装備が少しマシになる。
何せ2巻には盾が売っていないのだ。手に入る時に手に入れておかねば。

13 ついに3人パーティとなった一行。
次の街もようやく見えてきた。
だがまだ波乱は終わらない。

街の入口で、3人の男が中年夫婦にインネンをつけている場面に遭遇する。
荷物がぶつかったので慰謝料払え、というストレートすぎるヤクザデマンド。
この作品は昭和と平成に跨って発売されたので、まだ古き昭和の名残が随所にあるのだ。

このオールドヤクザアニキのサウドに、敢然と挑む正義漢が一人。
我らがサンディである
スミシーの時といい、人助けが好きな娘だ……元強盗の主人公よりよほど主人公らしい。

サンディがやる気なら仕方ないので、サウド+その子分と戦闘。
サンディがやる気なので逃亡は許されない。
サンディとスミシーが1発ずつ食らうものの、ほぼストレートに勝利。経験値と魅力が2ずつ上昇。

しかし戦いが終わると、野次馬も中年夫婦も逃げていた。
まぁ一般人ならヤクザの揉め事からは身を避けるだろう。それが賢明である。

ようやく東アフブルグに到着。
まずは飲食店で休憩。店内にはワルキューレのお供をしようと集まってきた冒険者の類で賑わっていた。
この巻が発売される前、読者応募の冒険者募集!という事をやっていたんで、この巻の各所には応募された冒険者の名前が大量に並んでいるのだ。
ここで主人公達もドラゴンスレイヤーとして名が売れ始めている事が判明。サインを頼む女の子達がいたりする。
喜んでいられるのも束の間、名声を聞いて腕試しを挑む冒険者が3人。練習試合を申し込まれる。面倒ではあるが、まぁ経験値のため受けておくのがいいだろう。
というわけで武器でのみの戦闘が開始される。3人の戦士――ガント・ザルダム・バーバスは腕自慢だけあり、技量ポイント19~21の強敵。スーパーヘルメット装備の主人公はともかく、サンディは五分、スミシーに至っては完全に力負けしているのだ。
飯で体力は回復しているが、サイコロ運も悪く、大苦戦
スミシーが予想通りすぐ脱落。
サンディまでまさかの脱落
だが主人公が3人とも倒してギリギリで勝つ。バトル漫画でたまにある、脇役がかませになりながら主人公だけ活躍する話みたいになった。
S3a S2b_2 しかしまぁ、パーティ全員ボロボロである。
なお、負けたら負けたで、なぜか相手は調子づいてそのまま本格的な戦闘を挑んでくる。相手にはこちらを殺す理由も必要も無いはずだが……ワルキューレのお供をすべく送られた読者からの応募キャラに、この3人はいなかった事を祈りたい。

面倒事に巻き込まれながらも、東アフブルグの中へ。
日が沈み星空が見えるころ、人通りの多い――歓楽街なのか、中央通なのか――所へ一行は着く。
そこで、薄暗い路地から声がかかる。実はこれは賭博場の客引きなのだが、今回はこれを無視
ピラミッドで使う重要アイテム入手のためには、一度声に従わねばならないのだが……ここはあえてそれ無しでの進行を。
この声を無視した場合、別の暗がりから何本もの投げナイフが飛んでくる。間一髪で避ける主人公達だが、先ほどの客引きが巻き添えをくって死亡。通行人が何事かと寄ってきそうなので、犯人に間違われる事を恐れた一行は、敵を追う事もできずに近くの宿屋へ避難するのだった。
この宿には泊まらず、街へ出る。ピラミッドへ向かうため、色々と準備をせねばならない。

まず武器屋でサンディに革の鎧を買う。サンディの金がわずかに足りないので、スミシーに22枚を払ってもらって残りの28枚をサンディが支払う。
これでスミシーは文無しである。身ぐるみ剥がれるためにパーティに入ったような扱いになってしまった。

次に道具屋へ。
とはいえ、買う物は特に無い。店を出る時にマントを勧められるのが、マント1枚で金貨250枚と、まともに買えた代物ではない。
よってそのまま店を出る。すると「盗み出す」という選択肢が出るので、躊躇わずに実行だ。魅力ポイントを4消費するだけで、何の判定も無くタダで4枚入手できる。
誰かが2枚、他二人は1枚ずつ持てと書いてあるので、主人公が2枚所持するのだ。

外に出たら、【薬の術】で主人公の体力を満タンにする。
実はここまでのルートだと主人公が【薬の術】を習得する機会は無いのだが、サンディが元々使えるし、2巻のルール部分にも術の詳細が書いてあるので、サンディから教えてもらった事にすればいいだろう。
体力ポイントが満タンになったら闘技場へ。入場料は一人金貨1枚だ。スミシーが文無しなので、これは主人公が払っておく。
銭全部持っていった奴が「金がねーなら俺が出してやるよ」とか言ったら、マジで殴っても許される気がするがどうか。

14 闘技場では、挑戦者を常時募集中。もちろんここは出場だ
残念ながら装備は闘技場支給の物しか使えず、スーパーヘルメットは装備できない。まぁ主人公の技量ポイントが18あれば普通に勝てる相手しか出てこないが……。
良い武具を入手するのも本人の腕のうちだという文化、ロードス島にはあったらしいが。マーベルランドではちと違うようであるな。
ともかく、5人抜きすれば経験値5点と金貨100枚が手に入る。これでレベルアップできるので、技量ポイントを上げておく。
さらに現チャンピオンへの挑戦権も得られるので、もちろん挑戦だ。

まぁ優勝賞金の金貨500枚惜しさに、司会者がこちらへ毒針を刺してくるんだが。
おかげで技量ポイントが2減った状態で戦わされる羽目になる。
そして始まる、逃亡不可能、どちらかが死ぬまでのリアルファイト。
客も大興奮……まぁ裏事情を知らんからだが。

チャンピオンの技量ポイントは18なので、さっきのレベルアップがあればこちらが少しだけ上回っている。
残り体力5でギリ勝利経験値4点と賞金500枚を入手である。
だが主人公もだいぶ人間ができて来たので、毒針サービスをかましてくれた司会者に、金貨10枚をプレゼントしておいた。

司会者「そ、そんな。あんたに金をもらってるところを支配人に見つかったら、その金ほしさに毒を盛らなかったのかと思われて、ひどいめに合されちまう。これは受けとれねえよ」
主人公「いいから、だまってとっとくんだ。少し痛い目に合えば、こんな薄汚い仕事はやめたくなるだろう!」
きみが声を荒げると、司会者はひっといってだまってしまった

他人の人生経験にまで気をまわすとは、主人公にも勇者としての風格が出てきたようだ。
この作品の中で、自分が最も好きなシーンである。
まぁ今後は毒針をやめ、チャンピオン勝ちブック+金貨100枚ぐらいを渡すようにすべきだろう。それでこそ皆が幸せになれるという物だ。

こうして金貨100+490入手。所持金が1515枚、ついに1000をオーバー
受けた毒は1巻で入手したレッドポーションで、負傷は主人公とサンディが【薬の術】で回復。
こうして東アフブルグの夜はふけていくのであった。

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コメント

サンドラが美少女にしか見えません…。製作陣やっぱり色々と時代を先取りしまくりですね。あと、ソーサリーでも闘技場はイカサマだらけでしたね。まるで現在のボクシング事情を先取りしているかのよう。

投稿: 野良猫 | 2015年8月30日 (日) 23時27分

ああ、サンディってサンドラを変化させたキャラなのですか。
確かに本名が「アレクサンドラ」ですからな。
やっぱり緑色のヘンな化け物より美少女剣士の方が、作者も書いてて楽しかったのかもしれませんな。

投稿: 松友健 | 2015年8月31日 (月) 22時49分

心底楽しんで読んでます。下手なマンガ雑誌よりよほどエンターテイメントですよ。
惜しむらくは、マイノリティ度の高さでしょうな。職場の趣味の合う連中も余り理解してくれない→センセの語り口やネタは受けてたけど。
読んでたら、私もプレイしたくなってきましたよ。あぁ、危険と戯れていた冒険の日々よ。

投稿: 博志 | 2015年9月 1日 (火) 09時49分

お褒めいただき嬉しいかぎり。
>読んでたら、私もプレイしたくなってきましたよ。あぁ、危険と戯れていた冒険の日々よ。
今プレイすると、子供の頃には気づかなかった事や忘れていた事がわかって、それはそれで別に楽しい事もありますな。

投稿: 松友健 | 2015年9月 1日 (火) 19時37分

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