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2011年6月11日 (土)

ブラッドソードリプレイ3-9 海賊船

【このリプレイには原作本文を度々引用しますが、都合により細部に修正を施しています。ご了承ください】

Photoテツヤ (18歳・盗賊)

著作『夢幻の双刃』から出張。
販促活動の一環として様々な世界を放浪させられる青年。
全てを破壊し全てを繋げ!
今回は洋物ゲームブックで1,2を争う名作に挑む。

ランク:5 戦闘力:7(+1) 打撃力:サイコロ2個 精神力:7 機敏度:8 生命力:31
装備:ブラッド・ソードの鞘 ロジ・スカイランナーの剣 革の鎧(鎧強度:2) 弓 矢筒(6本) 金貨袋(所持金100) 金貨袋(所持金35) 鋼鉄の笏(残り4回) エメラルドの御守り 木の人形

3 ミヤ (15歳・僧侶)

著作『夢幻の双刃』から出張。
テツヤの従兄の娘であり、彼を『叔父ちゃん』と呼ぶ。
本来なら20年ほど時間軸がズレているが、今回の企画ではそれは無視。

ランク:5 戦闘力:8(+1) 打撃力:サイコロ2個 精神力:8 機敏度:7 生命力:26
装備:ブラッド・ソードの柄 ヘラクロスの戦斧 鎧(鎧強度:3) 魔法の弓 矢筒(6本) 盾の御守り(鎧強度+1) 金貨袋(所持金100) 金の巻物 金の鏡 黒い絹のクッション

Photo_2 ディアブロ (年齢不詳・魔術師)

著作『魔人竜生誕』から出張。
元々は天地自然の精霊の世界で暮らす妖精の一種。
酒目当てや暇つぶしで度々人界に彷徨い出るホームレス。

ランク:5 戦闘力:7 打撃力:サイコロ1個+2 精神力:8(+1) 機敏度:7 生命力:26
装備:銀の鎧(鎧強度:2) 魔法の指輪(精神力+1) 金貨袋(所持金100) 琥珀の火口箱 魔法のパン ファティマの銀の鍵 鉄の鈴 聖アシャナクスの十字架 水晶の瓶 膏薬の瓶(残り5回)

Photo スクリーボ

旅の途中で買われたカラス。
お値段は金貨1枚。
とりあえず当面、役に立つような能力は無い。
しょせんは金貨1枚。

レジェンドという世界、クラースの地にて冒険者として旅する三人。伝説の“生命の剣”ブラッドソード探索の旅を続け、その柄と鞘を手に入れた彼らは、最後の部品である刀身を探す。刀身を求めてたどり着いたのは、十字軍が拠点とする都・クレサンチウムだった……。

クレサンチウムでブラッドソードの在処を知る人物・ササリアン王子に出会う三人。剣の有る場所へ行くには海賊王ハンガックからエメラルドを2個、奪わねばならないという。海岸にいた漁師から小舟を買って、三人は海に乗り出した……。

ミヤ「〽海は広いな大きいぞ、水平線の向こうには虹の橋があるんだろーっと」

ディアブロ「混ぜて歌えばひっかからないかねぇ」

テツヤ「歌っててもかまわんがサボるんじゃねぇぞ」

海の上で何が忙しいのかというと……。

【項目341】
「小舟のあやつり方なんぞ、簡単なもんだ」というのが、漁師ウーラックの別れのあいさつだった。
四苦八苦の末、帆を上げて、湾にこぎ出したとき、あいつのいうことなぞあやしいものだと思い始める。
やつがあえて値上げ交渉をしなかった理由もわかった。
しょっちゅう水をかい出していなくては、船は沈んでしまうのだ。
目的地に着くまで、いい天気が続き、海が荒れないことを祈るしかない。

ディアブロ「まぁ本当に荒れないなら、わざわざ項目割かないだろうけどねぇ」

テツヤ「祈るだけならタダだろ」

しかしここでも、こちらの祈りはまたもや裏切られることになった……

テツヤ「こうなる事がわかっていてもな!」

資本主義社会にある以上、タダに過剰な期待は無駄というのものだ。

【項目423】
ササリアンの天体図で確かめながら南へ向かううち、航海にも慣れてきた。
リラックスして、午後の太陽を浴び、さわやかな塩風を思いきり吸い込む余裕も出てきた。
水をかい出す仕事さえ苦にならなくなる。

ミヤ「フンフフーン。いやー、お日様ぽかぽかでいい気持ちだよ」

テツヤ「やけに不吉なことが書いてあったわりに順調だな」

むろん、そんな事が長続きするわけもない。

日暮れ近くに、岸へ戻る漁船の一団とすれちがう。
漁船は、夕日で真っ赤な西の水平線の上に、黒いインクのしみが垂れるように現われた。
漁師のあいさつのことばにこちらが答えると、彼らは大声で何かを叫んでこぎ去った。
空は暗くなり、星が一つ、また一つと出てきた。
冷たい風が船首に吹き付け、頭上ではカモメが甲高い鳴き声をあげながら旋回している。
生暖かい海中に泳がせていた手に、何かが触れた。
ハッとして、あたりを見まわす。海は無数の死んだ魚の死骸で埋まっていた。

水面が盛り上がり、泡立ってきた……。

ディアブロ「ここらで夜釣りは厳禁みたいだぜぇ」

ミヤ「中国なら魚が浮かんでたらみんなが殺到するのにね」

テツヤ「そりゃ今からでてくる化け物も大喜びだろうな」

こんなのがうようよしていれば、ファンタジー世界では海水浴の光景がめったに見られないのも仕方がないことだ。
年中半裸の人間が多い事と何か関係あるかもしれない。無いかもしれない。

【項目497】
何かが大きく水面にせり上がると、船はその渦に引きずられ、翻弄された。
最初は盛り上がった水面が大きすぎて全体を見ることができず、それが何なのかわからなかった。
やがてそれが巨大な魚のヒレだと悟る。
見れば、水中深くから、巨大な魚がいままさに海面に現われ出ようとしている。
うろこ一枚が盾十数枚ほどの大きさで、そいつがほら穴のような口を開けると、大きな渦が巻き起こる。
ちっぽけな船はあっという間に渦に巻き込まれた

テツヤ「次のダンジョンは魚の胃袋だな!」

そういう展開のゲームも時折あるが、このゲームでは呑み込まれるとただ死ぬだけだ。だが『紫の玉座の塔』という宿に泊まって老水夫の話を聞いていたので、助かるチャンスは与えられる。

【項目77】
水夫はこの海の化け物のことを話していた。
彼はこいつをデンダンと呼んでいた。
化け物を魔法のことばで静めた魔法使いの話を思い出せ。

ミヤ「ハイ、ユー、ヤン! だね」

テツヤ「よーし、つまらんボケをかまさずよく一発で言えた」

それを唱えると……。

【項目551】
巨大な海の化け物、デンダンはあばれるのをやめ、波の下へゆっくりと沈んでいった。
危険は去った。
極度の神経の疲労から、小舟の底にひっくり返り、そのまま眠りこんでしまう。
船は穏やかな海流にのって漂流しはじめた。
次の朝目覚めると、水はくるぶしのところまできていた。
水をかい出してから調べると、船はコースをそれほどはずれていなかった。
風も潮流も、こちらに味方してくれたのだ。

ミヤ「ついてるね! あのお魚もそうそう出会うもんじゃないみたい」

テツヤ「さすがに毎晩出るんなら、もっと真剣に対策してんだろ」

ディアブロ「クジラ漁ならぬデンダン漁がおこなわれて地元のメシの種になるわけだぜぇ」

おおよそ人間が己の糧にしない物は無い。ときおりやめとけと言いたくなる物もままあるが。

二日後、ハンガックの船が現れる地点近くの海上に、草木の生えていない島を発見する。

傷ついていたキャラクターは、この航海のあいだに身体を休めることができたので、4点の生命力を回復する。さらに、食べ物を持っていれば、それを食べて2点の生命力が追加される。

ミヤ「なくならないパンを持っててよかったね!」

テツヤ「逆に食料を持っていないと、二日は飲まず食わずで我慢するのか……?

回復しない程度に魚でもとって食べているんだろうとは思うが……ゲームの世界のメシにあまり深く考えても仕方がない。

島に上陸して、デビルス・ランナー号が現れるのを待つことにする。

【項目488】
太陽が沈むと、島は霧に包まれた。
どんよりとしめった空気に息が詰まりそうになりながら、ハンガックの船が見えないかと必死に目をこらす。
ササリアンの天体観測図が正しければ、船はすぐそばまで来ているはずだ。
ゴウゴウという振動が足元の岩に伝わってきた。
人間の耳では聞き分けられない低い音だが、あれは海賊王の船の到来を告げる先触れだ。
ついに、霧を背景に、城のように巨大なデビルス・ランナー号がぼうっと浮き出てきた。
そしてゆっくりと目の前を横切っていく。

ディアブロ「意外と早く出てきやがったぜぇ」

テツヤ「あれがそうか……霧の中から沸いてきたみてぇだな」

ミヤ「よし、さっそく出発だよ! さあ、やるぞー!」

みなで小舟に乗り込み、海賊船を目指す。自分たちの小舟と海賊船のザイズ差が、そのまま存在の差であるかのようだ……。

【項目210】
ほとんどこぐ必要はなかった。
小舟はまもなく船首方向からの波に乗り、見えない手に引き寄せられるように、船に近づいていった。
水の中をのぞきこむと、人間の顔をした紫色のウナギが海中深く泳いでいくのが、ちらりと見えた。
おそらく船の引き波につかまって、どこかこの世でない国から、デビルス・ランナー号に引きずられ、ここまでやってきたのだろう。
その化け物はみじめな恐怖の表情で、こちらをじっと見つめ返し、やがて視界の外へひきずりこまれていった。

テツヤ「つまりこの船はずっと海の上を走っているんじゃなくて、異次元を渡り歩いているわけだな」

ディアブロ「なるほど。そりゃ伝説にもなるわけだぜぇ。滅多に会えるもんじゃないからねぇ」

ミヤ「それじゃ珍しい物があるかもしれないね! うん、わくわくしてきたぞ!」

ディアブロ「まぁその珍しい物を今とりに来たわけだぜぇ」

小舟の船首がデビルス・ランナー号の脇腹にぶつかった。
係留用の鎖の端に小舟を縛り付け、甲版にのぼっていくことにする。

そして甲板にたどり着くと……

【項目374】
 どこまでも途切れることのない霧に包まれて、デビルス・ランナー号は世界と世界のはざまにぶら下がっているようだった。
方向も時も失ったようだ。茫然として手すりから下を見下ろす。
もはや海面も見えない。
船に打ちつける波の音すら聞こえない。遠くからうめき声が途切れ途切れに聞こえてくる。
まるで海で死んだ水夫たちの泣き声のようだ……。

テツヤ「不気味ではあるが、いきなり襲われたりはしないわけだな」

ミヤ「門番がいて名乗りをあげてかかってくるような展開かと思ったよ」

ディアブロ「どっちかというと、この世界なら腐った不死系モンスターがうらーうらーと呻きながら大挙して来る方がありそうだぜぇ」

だが、そんな考えを払いのけるように、甲板の調査にとりかかる。
船は十字軍最大の軍艦よりも大きく、千人は収容できそうだ。船幅は9メートルほどで、高さは海面から約十二メートルあった。
銅でおおわれた太いマストが数本あるが、帆はクモの巣だらけで使われていないようだった。

ミヤ「見えない海面から目測して、高さは十二メートルほどだよ」

テツヤ「いらん揚げ足はとらんでいい」

ディアブロ「あっちに階段があるぜぇ」

悪魔の彫刻で飾られた階段を見つけて、降りていこうとすると、舵輪のそばをうろついている人影が目にはいった。
うす気味悪い霧に包まれて、長いマントの男は黒コウモリのように見えた

ミヤ「この人が門番で、ハンガック最強部隊12人衆の一番手なんだよ。それを一対一で次々と倒していくと、最後にハンガックが出てくるの。美形の人は後で仲間になってくれるけど、巨漢の人は後で次の敵の最強部隊にイッパツで倒される仕事が待っているんだよ。あと生き別れの兄弟とか師匠の仇とかが混じっているから見落とさないように注意しようね

ディアブロ「でもこの人、襲いかかってこないぜぇ」

ミヤ「あれ?」

テツヤ「……とりあえず話しかけてみるか」

【項目296】
男に近づいていく。しかし近づきすぎないように気をつける。
男の頬はカサカサで青ざめ、はりついたような笑いを浮かべている。

「おれを知っているか?」

灰色の嵐を思わせるような声だ。
男の吐く悪臭で、胸が悪くなる。

テツヤ「海賊王ハンガックだろう……」

男は笑った。

「ハンガックだと? ちがう! おれはシャンビアといって、ハンガックの忠実な舵取りだ。この舵輪を見たか? この年老いた手は、七年ものあいだ舵輪から離れたことがないのだ。『ハンガックに仕えて寿命を延ばした男』、それがこのシャンビアだ」

男が弱々しく笑うと、長いマントの下で、やせた骨がぴくぴくと動いた。

テツヤ「違ったか。ま、そう簡単に出くわすもんでもないだろうからな」

スクリーボ(事実、簡単にはハンガッックに出会えない。だが出会うと確実に戦いになるし、まず勝てないオーバーキルな戦闘力の持ち主だゾ)

こちらが質問を始めても、男は固く口を閉ざしたまま、一心に霧を見つめていた。
男が叫んだ。

「我々の周りは恐ろしいものだらけだ! 邪悪な者に平和はない。そうだろう? さあ、質問するがいい。だが手早くな。おれが仕事から気をそらすと、悪魔の猟犬がおれたちの骨をしゃぶりにくるぞ!」

質問は一つに限られる。

テツヤ「質問してから『さあ、質問するがいい』もないもんだ」

ディアブロ「まぁ言いたい事を言ってからしか答える気がないんだろうぜぇ。で、何を聞く?」

ミヤ「そうだね……この船はどこに向かっているの?

【項目79】
シャンビアがうなった。

「なんだと! おれの知ったことか? 水先案内人はいなくなり、今や目の見えない運命の女神が、船の進路を決めているんだ。ただし、これだけは教えてやろう。この船がこの世の海を航海しているのは、あと五分だけだ。それまでに仕事を終えて、去るがいい。さもなければ、デビルス・ランナー号の乗組員として、永遠につづく航海に同行させられるはめになるぞ……」

声もなく笑うシャンビアを見て、急いで甲板に下に降りていく。

ミヤ「時間がきれると海賊に強制転職なんだね!」

テツヤ「つーかあのおっさん、舵輪を握っているだけで進路は関与してねぇのか……?」

【項目59】

さて、ここから船の探索が始まるわけだが……魔術師がいればそれを有利に進める事ができる。

ディアブロ「出番が来たぜぇ」

さっと呪文を唱え始めるディアブロ。何をするのかといえば……

【項目14】
Photo(魔術師)

シャンビアは時間に限りがあると忠告している。
そこで予言の呪文を唱えて、近い未来をちらりとのぞこうと考えた。
そうすれば危険を避けながら、時間を有効に使って、船内の探索ができるだろう。

 紙になにかの印を一つ記し、その脇に422と記す。
この先、次のセクションに進むごとに、印をつけろと指示される。
この印が、船内の探索に要した時間を示すことになるのだ。
印が10個になったら、ただちに422に進まなければならない。

ディアブロ「時間制限もあるし、これでちょっとは進めやすくなるぜぇ」

なお、魔術師が行動を起こさない場合、印8個で時間切れとなる。2項目ほど余裕ができているわけだ。

テツヤ「海賊に転職する気もねぇし、ゆとりがあるのは良い事だ」

ミヤ「よーし、それじゃあ海賊船の探索を始めるよ!」

この中に何がいるのか、何があるのか……それは次回のお話。

(C)D・モリス O・ジョンソン 著 大出健 訳/富士見文庫

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コメント

とにかく選択肢の多さと間違った時の終了パターンは、優雅な観光地巡りとは違い言葉一つ・アイテム一つで運命がめまぐるしく変わるシーンですね。

先のハイ・ユー・ヤンやハンドルなど、慣れると?ルートを変えて向かいました。まぁ鎧脱いで泳ぐ羽目になったりしましたけどね。当然後悔してますよ。

投稿: かずお | 2011年6月19日 (日) 22時53分

>>かずお 殿
3巻はとにかく分岐が多いんですよね。
そのせいで最短ルートを選ぶとあっという間にクリアしてしまえるという。
でもそう簡単に終わられてはいけないと思ったのか、トラップや危機は即死級の物がごろごろ。

まぁでも「旅をしている」感じは3巻が一番でているかもしれません。

投稿: 松友健 | 2011年6月20日 (月) 21時40分

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