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2010年2月 2日 (火)

ブラッドソードリプレイ2-11 北国の寒村

【このリプレイには原作本文を度々引用しますが、都合により細部に修正を施しています。ご了承ください】

Photoテツヤ (18歳・盗賊)

著作『夢幻の双刃』から出張。
販促活動の一環として様々な世界を放浪させられる青年。
全てを破壊し全てを繋げ!
今回は洋物ゲームブックで1,2を争う名作に挑む。

ランク:4 戦闘力:7(+1) 打撃力:サイコロ1個+2 精神力:7 機敏度:8 生命力:25
装備:ブラッド・ソードの鞘 ロジ・スカイランナーの剣 革の鎧(鎧強度:2) 金貨袋(所持金87) 鋼鉄の笏(残り4回) エメラルドの御守り 膏薬の瓶(残り5回) 手袋 毛皮のマント 毛皮の毛布

3 ミヤ (15歳・僧侶)

著作『夢幻の双刃』から出張。
テツヤの従兄の娘であり、彼を『叔父ちゃん』と呼ぶ。
本来なら20年ほど時間軸がズレているが、今回の企画ではそれは無視。

ランク:4 戦闘力:7 打撃力:サイコロ1個+2 精神力:8 機敏度:7 生命力:21
装備:六尺棒 鎧(鎧強度:3) 盾の御守り(鎧強度+1) 金貨袋(所持金87) 魔法の弓 聖アシャナクスの十字架 手袋 毛皮のマント 毛皮の毛布 金の巻物

Photo_2 ディアブロ (年齢不詳・魔術師)

著作『魔人竜生誕』から出張。
元々は天地自然の精霊の世界で暮らす妖精の一種。
酒目当てや暇つぶしで度々人界に彷徨い出るホームレス。

ランク:4 戦闘力:7(-3) 打撃力:サイコロ1個+1(-2) 精神力:8(+1) 機敏度:6 生命力:21
装備:銀の鎧(鎧強度:2) 魔法の指輪(精神力+1) 金貨袋(所持金92) チェッカー盤 コマ 魔法のパン 火鉢  毛皮のマント 毛皮の毛布 回復薬(生命力をサイコロ2個回復)

Photo スクリーボ

旅の途中で買われたカラス。
お値段は金貨1枚。
とりあえず当面、役に立つような能力は無い。
しょせんは金貨1枚。

前巻までのあらすじ

レジェンドという世界、クラースの地にて冒険者として旅する三人。彼らは腕試しがてらに迷宮突破競技へ挑んだ。そこで幾多の罠や敵を切り抜け、見事に優勝の栄冠を手にする。激闘を終えた三人は、再び気ままな旅を続けるが、この地で新たな冒険に巻き込まれるのであった……。

宝剣ブラッドソードの鞘を手に入れた三人は、一路、柄を持つというワイアード王国のワーロック王の下へ向かった。真のマグスの部下・オーガスタスを退け、流氷の海を渡る。番人のアイスクラーケンを退け、ついにワイアードへ足を踏み入れた。

テツヤ「さて、氷ばっかの海岸とはおさらばすっか」

ディアブロ「とはいえ、陸地の方も雪ばっかりの山地だぜぇ」

ミヤ「おー、一面雪だよ積もってるよ! ほらほら、どんどん前進だ!」

♪~♪~♪

テツヤ「このクソ寒いのによく鼻唄まで歌えるな……」

ディアブロ「何が楽しくてそんなに元気なのかねぇ……」

【項目534】
雪におおわれた谷沿いに北へ向かう。
はるか眼下に、微かに光る村の明かりが見える。
冷たい夜空に炉の煙がたなびいている。
知らず知らず、足は村の方へ向く。
あそこへ行けば、火と安らぎにありつける。

ミヤ「村だ! 村があるよ! レッツゴーでダーッシュ!」

テツヤ「おい、ちょっと待て!」

だが、ある事を思いつき、ふと足が止まる。
村人達は、よその国から来た得体のしれない人間を歓迎してくれるだろうか?

テツヤ「とは思わないか?」

ミヤ「うん、全然思わない。きっとお土産物屋さんに優しいお婆ちゃんがいて、いろいろとお勧めしてくれるよ。あたし、お饅頭の一番大きい箱を買うんだ」

ディアブロ「君は洋ゲーのファンタジー世界をちょっとナメすぎてないかねえ?」

ミヤ「じゃあ雪の中で野宿すんの? だったらカマクラ作りに挑戦だね!」

テツヤ「……チッ、流石に寒風吹きさらしの中で寝るのも嫌気がさしてるな。とりあえず行ってみるか」

三人は村へ足を向ける事にした。

【項目517】
谷を下り、村のある岬をめざして、雪の中を進む。
見おろすと、村には凍った池と川があり、とがった草ぶき屋根の大きな木の家が一軒だけ建っている。
周りを、貯蔵庫らしい石の小屋が四つか五つ取り囲んでいる。

ミヤ「建物、少ないねー。あの家に皆で暮らしてるのかな?」

テツヤ「この厳しい環境じゃあそうなるもんなのかもな」

目にした煙は、中央の家の煙突から立ち昇っていた。
情け容赦なく吹きつける風に震えながら、その家に近づいて行く。
犬が吠えはじめた。
これで、どっちみち存在を気づかれてしまったわけだ。
覚悟を決めて門口に立ち、扉を叩く。

扉が開くと、ランプがつきつけられた。
一瞬目がくらんで、ランプを持つ男が見えない。
家の奥から、シチューやゆでた肉や芋酒の温かい湯気や香りが漂ってきた。
人間や動物の汗の臭いも混じっている。
門口に立った男が言った。

「何が欲しいんだ?」

テツヤ「宿を頼みたい」

ランプの光に目が慣れるにつれて、相手の男の顔がよく見えるようになった。
鶏がらのようにやせ細った、やぶにらみの男だ。
年寄りに見えるが、ワイアードの人々の寿命はとても短いというから、おそらく二十五歳になるかならずというところだろう。
男は怪しむように言った。

「あんたは何者だ? ワイアードの者じゃないな」
彼は一瞬沈黙し、やがて決心したように扉を開くと、後ろにさがった。

「まあ、入れ」
火の側にうずくまった歯の無い老人が怒鳴った。

「早くしろよ! いったん冷えた空気が入ると、春まで居座って、出ていかんからな!」
年寄りは甲高い声で笑うと、背を向けて、また火を見つめた。

ミヤ「ほら、入れてもらえたでしょ?」

ディアブロ「これで壁と屋根は確保できたぜぇ」

家の中は人間と動物でいっぱいだった。
動物のほとんどは豚と鶏と犬だったが、向こうの壁には二頭のやせ牛が繋がれていた。
冬には、村じゅうの人と家畜がこの建物の中で一緒に暮らすのだろう。
ランプを持つ男に従って、炉端に近づく。
料理されていたのは鶏だった。
こちらがそれに目をとめたのに気づくと、炉端の女はこちらを睨んで、鍋の蓋を閉じた。

テツヤ「歓迎されてるとは言い難いか。ま、普通そうだわな」

男はふり向いて、そばの敷物に座るように言った。
男が一人の少年を呼ぶと、少年は温かい粥の入った木のお椀を、急いで運んできた。
こちらが食べ始めると、男は湯飲みに水をつぎ、村の様子を喋り始めた。

「私の名はシャンハンス。この村の村長です。いつもなら、見知らぬ人を中に入れる事は無いんですが、雪で道が通れなくなっていますからね。一、二か月は役人もこの辺りには来ないでしょう」
水を一口飲み、シャンハンスに尋ねる。

テツヤ「『永遠のたそがれ』城へはどうやって行けばいいのですか?」

村長はこちらの目をじっと見つめたかと思うと、くるりと背を向け、炉の反対側に集まっている人々に声をかけた。
「赤ん坊の具合はどうだ?」

十三歳ぐらいの、足のすらりとした少女が立ち上がってやってきた。
女達が心配そうに子供用の寝台を取り囲んでいる。
少女はシャンハンスに向かって静かに言った。

「よくないわ。今夜一晩はもたないと思います」
シャンハンスは悲しげに首をふり、こちらを見た。

「今朝、熱い湯が赤ん坊にかかりましてね。酷い火傷をしたのです」
彼は床に目を落とした。

「死んだ方が幸せかもしれません」

テツヤ「……露骨に話を逸らされたな。ま、確かにこいつは大事だけどよ」

ミヤ「うん、これは放っておけないよ。あたしが治してあげる!」

【項目5】
3_4 (僧侶)

女達をそっと押しのけ、近寄って赤ん坊を覗いた。
赤ん坊の肌は真っ赤な火ぶくれになっていて、泣く元気もないようだ。

ミヤ「うわぁ……でももう大丈夫だよ。ちょっとだけ待ってね……」

さっそく生命力回復術を試す。生命力の現在値を6点から回復させていなかったが、サイコロを5個もふれるなら期待値的には充分。サイコロの出目が悪くて一時は挑戦前より減少したが、最後には持ち直して5点ほど回復させてあげられた。

【項目222】
手が赤ん坊の額に触れると、焼けた肌がみるみる綺麗になっていった。
女達は驚いて息をのんだ。赤ん坊はしばらくこちらを見ていたが、やがて大きな声で泣き始めた。
母親が抱き上げてあやすと、まもなく赤ん坊はおとなしくなった。
女達の一人が叫んだ。

「奇跡だわ! あなたは神様なのですか?」

ミヤ「ううん、違うよ。他の国には、あなたが奇跡だと思ったような事のできる人間もいるの。ワイアード王国には魔法使いはいないかな?」

誰もが黙りこんでしまった。
「ワーロック王だけです」
一人が暗い声で言った。
すると突然、悪魔のような領主の事は忘れようとでもするように、皆が口々に喋り始めた。

テツヤ「さっき話をそらされたのは、王について触れたくないってのもあったのか」

ディアブロ「ずいぶんと恐れられているようだぜぇ」

赤ん坊の母親が、目にいっぱい涙をためてやってきた。
女はすすり泣いた。

「ありがたくて、お礼のしようもありません。私は、ぼろやがらくたしか持っていません。でも、どうぞこの毛皮のマントをお取り下さい。そして、私が昼間しぼったこの牛乳もどうぞ。こんなものしか差し上げられませんが、私のせめてもの感謝の気持ちです。ご無事をお祈りします……」

ミヤ「マントはもう持ってるからお返しするよ。赤ちゃんを大事にしてあげてね」

テツヤ「牛乳は……一食にはなるようだが、食料無限の状態だからこれもいらねぇな」

ミヤ「ゲーップ。ごちそうさま」

ディアブロ「いや、ここで飲んでも生命力は回復しないんだけどねえ……」

【項目341】
シャンハンスは微笑みを浮かべて近づいてきた。
「ここにお入れしたのは、間違ってはいなかった。ところで、ウルバをご紹介していませんでしたね……」
村長のそばに足を組んで座っている、痩せた少女に目をやる。
少女は上着のフードを脱いだ。
人目を引く顔立ちに、思わず見とれてしまう。
少女は高笑いをしているシャンハンスを見て、にっこり笑った。
思っていたようなただの十代の少女ではない。

スクリーボ(和製RPGなら、ここで100%美少女が来るんだガ……ま、不細工ではないんだがナ)

頭は金髪の一本の長いポニーテールを残して、綺麗にそり上げられていた。
両目の上には鉢巻を巻いたように白い色が塗られ、額の中央には円形の刺青があった。
そして何よりも不思議なのは、彼女が恐ろしく落ち着いていて、自信に満ちた表情をしている事だった。

「ウルバは予言者なのです」
シャンハンスはまだくすくす笑いを続けながら言った。

テツヤ「予言者? しかし……この子が? レディ・ウルバは、こんなにお若いのに……」

ミヤ(叔父ちゃんが「こんな子が?」の後に言いたかった事って、絶対に若さの事じゃないよね)

ディアブロ(ま、咄嗟にしては上手く取り繕ったと思うぜぇ)

村人たちは、しどろもどろになっているこちらを見て笑った。
ウルバはにっこり笑って言った。

「私はレディなんかじゃありません。私もこういう小屋で生まれたのです。ただウルバって呼んでください」

シャンハンスやウルバと語り合って数時間を過ごす。
村人たちはワーロック王について喋りたくない様子だった。
強い精神の持ち主と思えるシャンハンスでさえ、こちらが彼を探している事を話すと、そわそわとして話題を変えようとした。
しかし予言者のウルバだけは違っていた。
彼女はワーロック王を
「老いぼれ」とか「夢を奪う奴」と呼んで、少しも恐れる様子はなかった。
王に対しては、恐れよりも軽蔑や哀れみの心を持っているようだった。

テツヤ「やっぱり王の事はタブーみてぇだな」

ミヤ「予言者だけが王様を怖がってないのも本当なんだね」

やがて寝る時間になった。
シャンハンスの妻が言った。

「火の側でお眠りなさい。予言者が一緒ですから、今夜は悪い夢を見ないですみます」
それがどういう意味なのか、さっぱりわからなかった。
だが、確かにその夜は夢一つ見ないでぐっすり眠る事ができた。
すっきりした気分で朝を迎える。

そして休息により、皆の生命力は最大値の半分まで、朝食によりさらに1点回復する。これでテツヤが14点、ミヤとディアブロが12点となる。

ミヤ「おっはよー! 久しぶりに気分のいい朝だね!」

テツヤ「2巻は定期的に回復できるんで、生命点が確保し易いな」

出発の時が来た。
シャンハンスと村人たちの親切に感謝しつつ、別れを告げる。
ウルバの姿は見当たらなかった。
爽やかな朝の空気の中へ出ると、村を離れ、雪の中をとぼとぼと歩き始める。

ミヤ「それじゃあ北へ出発進行!」

テツヤ「城の位置が方角くらいしかわかってねぇんだが……」

ディアブロ「ま、狭い島だしねぇ。それに手助けがあるようだぜぇ?」

【項目330】
27 「早い出発なのですね」
若々しい澄んだ声を聞いてふり返ると、ウルバが、雪の積もった薪の山の上に座っていた。
薄いフードつきの上着しか着ていないが、少しも寒そうではなかった。

ミヤ「ウルバちゃんだ!」

微笑みながら彼女に近づく。

テツヤ「別れを言わずに行ってしまったのかと思ったぜ」

「いいえ。お話があります。他の人には理解できない話なのです。これを持ってお行きなさい……」
彼女は小さな袋を差し出した。
開けると、中には
鉄の鈴が入っていた。
こちらの怪訝そうな顔を見て、ウルバは言った。

「新旧の交代のために鳴らすのよ!」
彼女はわかりきった事のように、そう言った。

テツヤ「君は予言者だろう? もっとはっきりわかるように言ってくれないか?」

彼女は肩をすくめた。
「私に見えるのは、多分、未来一部なのです。私が人に告げる事は、既にその人が知っているかもしれない。本当は私、確信を持って話す事ができないのです。例えば、貴方がたの事だって。貴方がたは彼を殺すかもしれないし、殺さないかもしれない。だけど、貴方の使命はそこには無いの。もっと大きな使命を持っている。ワーロック王はたまたま、その行く手をさえぎる障害の一つにすぎないのよ」

テツヤ「その、もっと大きな使命ってのは? はっきり言ってくれ」

「予言者にはっきり言えっていうの? 残念だけど、私はわざと漠然とした言い方をしているんじゃないの。確信を持った言い方ができないのです。あなた達の使命は、レジェンドにレッド・デスやブルームーンという五人の真のマグス達が戻って来るのを防ぐこと。そのためには、ブラッド・ソードと呼ばれている生命の剣を修復しなければならない。ワーロック王は柄を持っている。だから貴方達はそれを手にするためにワイアードにやって来た」

頷きながら言う。
テツヤ「最初はそのつもりだった。けどな……この惨状を見たうえ、人々がどんなに苦しんでいるかを知ったからよ。デキの悪い王様からあの人達を助けてやれりゃあな……ってのも本音だ」

ウルバは言った。
「善良な神と悪魔は、チェッカーの白と黒のコマのような物よ。その昔、ある夢想家が想像力を駆使してワイアードを住みよい国にしようとしたの。当時の人々は、苦労もせずに、惨めな境遇を脱け出した。そして、国じゅうに品物が満ちあふれたわ。季節もめぐらず、死も訪れないままに時は流れ続けた。この国は変化の無い世界になった。本当のパラダイスに。でも、パラダイスは人間の住む所ではなかったの。人は地獄にも耐えられないけど、天国にはもっと耐えられないものなの……」

ミヤ「そうなんだ? あたしは、父ちゃん母ちゃん叔父ちゃん伯母ちゃん友達親戚知りあいみんなと、ずっと一緒にいられたら楽しいと思うけど」

ディアブロ「皆が君みたいじゃないからねえ」

テツヤ「それで何が起こったんだ?」
それ以上話を続けようとしないウルバに尋ねる。

「このありさまよ。夢はひからび、国は灰色の雲に覆われてしまった。ワーロック王は城の奥に引きこもり、冷たく残酷な王になってしまった。しなびた手の中にワイアードを押さえこんでしまったのよ。まるで押し花みたいにね……」

ミヤ「夢想家さんて、昔のワーロック王なの?」

ディアブロ「さあね。そもそも、話がどうとでも解釈できるぐらい抽象的だぜぇ。皆が変化の無い天国に飽きたからって、圧政をしく理由にはならないと思うがねえ」

テツヤ「それなら、王は悪魔じゃないというんだな」

彼女はため息をつき、寂しげに北の方角を見た。
「神でも悪魔でもいいじゃない。とにかく、彼を倒すしかないのよ」

彼女はこちらをふり返った。
「私には未来が見えるわ。ほんの少しだけど。城に行き着くためにはソーンズの森を通らなければならない。エルフ達が邪魔しようとするでしょう。そこを通るには彼らと戦うか、エルフのリーダーをチェッカーの試合で破るしかないわ。森の中ではフロストハウンドに追われるでしょう。猟犬はワーロック王の見張り、彼の夢の魔法の一部なの。ソーンズの森を越えれば、城に行き着くでしょう。危険な旅だけど、長い旅にはならないわ。城は、夢があやなす世界にあるのよ。地理学などなんの意味も持たない世界にね。そして、城に入る前に、城の三つの門を守る悪鬼グリスタンと対決しなければならないの。さあ、質問に一つだけ答えましょう」

テツヤ「で、何を聞くべきかだな。とりあえず城のある場所はだいたいわかったから……」

ミヤ「じゃあエルフをチェッカーでやっつける方法だね」

【項目277】
彼女が言った。
「賢明な質問ね。問題は順番に片づけていこうってわけね」

彼女は遠くを見つめた。
雪をかぶった松の木の梢を見ているようだが、実は、こちらの未来に起こる出来事を見ようとしているのだった。

「難しいわね……」

彼女はついに口を開いた。
「エルフ達は、あらゆる手を使って勝とうとするわ。コマに幻覚の魔法をかけて、負けたと思いこませようとさえするでしょう。これに打ち勝つ最上の方法は、自分のコマをできるだけ整然と動かすことよ。そうすれば、エルフたちは簡単には幻覚の魔法を使えない。いくらエルフ達が、あるコマを無い物と思わせようとしても、すぐに気づく事ができるでしょう」

 ルバに礼を言って、別れを告げる。

ミヤ「ウルバちゃん、ありがとう! よし、後は前進あるのみだよ!」

テツヤ「この世界のエルフってのは、ウゼェいかさま師なんだな……」

ディアブロ「NPCのエルフが偉そうなくせに何もしてくれない邪魔者ってのは、黎明期RPGからのパターンの一つだぜぇ?」

RPGの新旧について考えながら、森を目指す一行。その先は次回のお話。

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