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2010年1月 4日 (月)

レビュー マージナル・ライダー(2) 第五話 錯綜情報戦

 色々あったりなかったりでゆっくりとしか読み進めていない、ソードワールド2.0のリプレイ。ようやく五話を読みましたが……ストーリーはどんどん複雑になっていますね。仮にあらすじを簡略化せずに文章にすれば、2巻までで「たのだん」全3巻ぐらいの分量になりそうです。

Mr5  この五話では、前話で抜けた二人の穴を埋めるべく、新たな助っ人が参戦します。
 それがグラスランナー(小人種族)のキャンパスなのですが……彼はバードとスカウトの技能を高めたキャラクターで、明らかに肉弾戦に向いていません。
 しかし、シナリオが戦闘回数少なめで、目標の動向を探る事を重視する物なので、彼の存在は決して軽くありません。
 実はマスター側の仕込みにより、彼はラファル達三人の知らない情報や仕事を持っており、シナリオの上でもなかなか重要なキャラクターです。普通ならPC側は一枚岩で、皆が情報も目的も共有する物ですが、このリプレイではそこらへんにも挑戦的なプレイに踏み切るようです。

 そして舞台となるデュボールの機密を巡り、彼らが貴族家をバックに右往左往しながら縦横無尽に……

 まぁそんな事は細かい話だ。この五話の一番の問題かつ目玉は、ついにここでパーティから犠牲者が出てしまう事にある。

 

 

Mr6_2  シナリオの早い段階でボスに肉薄されそうになり、二人ずつの別行動をとっていたパーティの片方に足止めのため荷の重い敵をぶつけてしまった結果。

 パーティメインキャラの一人、メルティーが死亡してしまった。

 正直言うと、読んでるうちに「ここでこんな事したらキャラクター死ぬよ」とゲームマスターに思う場面が二つ三つあるんだが。
 マスター氏も反省の意を文中に書いているので、後で思い返した時に「ちとやりすぎたか」と思ったのであろう。

 ラファルが敵に謝った時点で二人を追い払うとか、せめて全力攻撃はやめておくとか、そういう判断もあったと思う。
 まぁ“殺さないよう、とりあえず手加減してあげる”マスタリングは嫌う人もいると思うが……そもそも敵の数も強さもマスターの裁量であろう以上、敵を一度に100匹出さない時点で手加減しているとも言えるのだ(極論だとわかってはいるが)。
 真面目な話、ラファル達は危険を感じた時に、退こうという態度を見せている。それをもっとおおらかに汲んであげても良かったように思う。

 まぁ後からなら何とでも言える。リアルタイムだといろいろとやっちまうものだ。

 しかし書籍化の時に編集を入れて、ここら辺を変更してしまっても良かったと思う。とりあえず可愛い女の子よりは新登場のデコスケが犠牲になった方が読者の心象も良いと思うので、多少強引にでもデコを身代わりにすべきだった。

GM「ダメージは(コロコロ)23点」

メル「HP-14で倒れ……」

ラファル「そこで俺のターン! 即時召喚・手札から場に“キャンパス”を召喚!

GM「なにぃっ!?」

ラファル「まだ俺のターン! 魔法カード“後出編集”の効果で敵のダメージはキャンパスに適用される!

GM「なにぃっっ!?」

ラファル「ずっと俺のターン! トラップカード“場面転換”を発動! キャンパスの亡骸を墓地に捨てる事で、俺とメルティーはこの場から退避した事になる!

GM「なにぃっっっ!?」

 多少の批判は出るかもしれないが「デコの命の方が大事なのかよ!」と言い返せば黙るだろう。デコスケはなぜか冷遇される傾向にある。例えばごひとか。※

ごひ=ガンダムWのキャラクター、五飛(ウーフェイ)。美少年ぞろいの主役五人のうち、なぜか一人だけデコで弁髪。敵の総大将を前にわざわざ肉弾戦に応じて負けたから逃げ帰る、映画では他の主人公の邪魔をして足を引っ張る等の奇行が目立つデコ。
 後にスーパーロボット大戦で、数々の輝かしい偉業を成し遂げる。

F(初参戦):敵として登場。ロクな対空兵器をもっていないので、飛行ユニットに囲まれリンチされる。

F完(初参戦続編):味方として登場。敵味方ともインフレ極まった最終盤、半端な性能のユニットを半端に強化した状態で戦場に殴りこみ。相変わらずロクな対空兵器が無いので、敵のザコ1匹に手も足も出ず吹き飛ばされる。

64:敵に洗脳され「ズール皇帝が正義だ!」とかほざいて登場。当然リンチされる。

A:戦闘回数が能力上昇に関わるシステムなのに、仲間になるのは終盤。ジュドーと二人で歯軋りする事に。

D:和解したトレーズ(原作の敵)に青龍刀で斬りかかろうとする(未遂で終わる)。

第三次α:敵3匹組15小隊(計45匹)での増援が1シナリオ2回ぐらい出てくるゲームバランスなのに、愛機に単体攻撃武器しか無い。超強力な範囲攻撃型のウイングゼロカスタム(映画では互角に戦った相手)に、神とムシケラぐらいの差を見せつけられる。
 そもそも愛機のナタクがいつも回避力・防御力ともに半端なので守勢にまわるとキツイのだが……武器も駄目ならもうどうしようもないだろう……。

スクランブルコマンダー2:いきなり強キャラに! しかし機動力と攻撃範囲が要の同作において、飛べない接近型でパワーも防御力も回避率も半端なナタクはちょっとザコに囲まれるといつの間にか撃墜されてる。
 そんな彼だが、ドラゴンハングのスタン効果でボスでも行動を停止させられるし、指揮能力で他者の攻撃力を上げる事ができる。よって敵の動きを封じながら味方にリンチさせるという卑怯な戦法で大活躍できる。ただしボスに攻撃を当てる・指揮能力を高めるために経験値を稼がねばならないのに、前述のように彼の通常戦闘力は極めて低いのだ……。

 

 今回の結論:バンプレストはもうちょっとごひに優しくてもいいと思います!

(C)田中公侍・グループSNE/富士見書房 

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コメント

さっ、サンライズ英雄譚(初代)ならっ!
ナタクはACガンダム5機の中で一番攻撃力が高いので、速攻型デッキを作るときはファーストチョイスですよっ!
ごひ単独でも、貴重な近接無効化能力を持ってますしねっ!

しかし、おにゃのこのデコはけっこう可愛がられるんですけどねぇ…
やはり男の前髪が短いのはハゲに通じるので魅力に乏しい、というメカニズムなんでしょうか?

投稿: HA | 2010年1月 5日 (火) 17時12分

マスタリングについては、逆に考えてみました。すなわち、
GMの想定外の結果が出てしまったことは確かのようだけれども、リプレイ書籍の場合一番楽しませるべき対象はプレイヤーではなく読者なので、物語途中で主要キャラが死んでしまうハプニングに際しても(「カメラこのまま回せ!」的に)敢えて後付け編集をせずにドラマのライブ感を重視したのかもしれません。
今後はラファルと長t…じゃなくってなんでしたっけ、ルーンフォークの娘?のちょっと緊張感を孕んだドラマも期待できるかもしれません。TRPGリプレイの読者層はそんなデリケートなテイストのものは求めてないかもしれませんが。

投稿: HA | 2010年1月 5日 (火) 17時40分

>HA殿
ほう、サンライズ英雄譚。ごひにも安住の地があったんですね。
しかし接近戦型ユニットに乗っていて近接無効化能力とは。同キャラ対戦したら千日戦争ですな。

あと、デコ娘が可愛いと言っている人も、愛しいキャラが男塾みたいな弁髪になったら激怒すると思います。
辮締旋風大車輪を使う少女とかはなんか萌え難い。


マスタリングについては、確かに「TRPGのリプレイである事」を重視するなら、これで良いのでしょうね。
本当に編集入れてしまったら、いっそ小説を書けばいいって事になるだろうし。
後、読者が求めずともあえて一歩先を行く心構えで緊張感とか他の物とか孕むドラマを入れるのは“有り”だと思います。チャレンジは非常に結構な事。今のままだと、ナガモンさんがパーティの会計係のままになりそうだし。

投稿: 松友健 | 2010年1月 6日 (水) 20時48分

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