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2010年1月30日 (土)

ブラッドソードリプレイ2-10 海中の番人

【このリプレイには原作本文を度々引用しますが、都合により細部に修正を施しています。ご了承ください】

Photoテツヤ (18歳・盗賊)

著作『夢幻の双刃』から出張。
販促活動の一環として様々な世界を放浪させられる青年。
全てを破壊し全てを繋げ!
今回は洋物ゲームブックで1,2を争う名作に挑む。

ランク:4 戦闘力:7(+1) 打撃力:サイコロ1個+2 精神力:7 機敏度:8 生命力:25
装備:ブラッド・ソードの鞘 ロジ・スカイランナーの剣 革の鎧(鎧強度:2) 金貨袋(所持金87) 鋼鉄の笏(残り4回) エメラルドの御守り 膏薬の瓶(残り5回) 手袋 毛皮のマント 毛皮の毛布

3 ミヤ (15歳・僧侶)

著作『夢幻の双刃』から出張。
テツヤの従兄の娘であり、彼を『叔父ちゃん』と呼ぶ。
本来なら20年ほど時間軸がズレているが、今回の企画ではそれは無視。

ランク:4 戦闘力:7 打撃力:サイコロ1個+2 精神力:8 機敏度:7 生命力:21
装備:六尺棒 鎧(鎧強度:3) 盾の御守り(鎧強度+1) 金貨袋(所持金87) 魔法の弓 聖アシャナクスの十字架 手袋 毛皮のマント 毛皮の毛布 金の巻物

Photo_2 ディアブロ (年齢不詳・魔術師)

著作『魔人竜生誕』から出張。
元々は天地自然の精霊の世界で暮らす妖精の一種。
酒目当てや暇つぶしで度々人界に彷徨い出るホームレス。

ランク:4 戦闘力:7(-3) 打撃力:サイコロ1個+1(-2) 精神力:8(+1) 機敏度:6 生命力:21
装備:銀の鎧(鎧強度:2) 魔法の指輪(精神力+1) 金貨袋(所持金92) チェッカー盤 コマ 火の球 魔法のパン 火鉢  毛皮のマント 毛皮の毛布 回復薬(生命力をサイコロ2個回復)

Photo スクリーボ

旅の途中で買われたカラス。
お値段は金貨1枚。
とりあえず当面、役に立つような能力は無い。
しょせんは金貨1枚。

前巻までのあらすじ

レジェンドという世界、クラースの地にて冒険者として旅する三人。彼らは腕試しがてらに迷宮突破競技へ挑んだ。そこで幾多の罠や敵を切り抜け、見事に優勝の栄冠を手にする。激闘を終えた三人は、再び気ままな旅を続けるが、この地で新たな冒険に巻き込まれるのであった……。

宝剣ブラッドソードの鞘を手に入れた三人は、一路、柄を持つというワイアード王国のワーロック王の下へ向かった。真のマグスの部下・オーガスタスを退け、流氷の海を渡る。ついにワイアードの島影が見える所までたどり着いたが……。

テツヤ「やっとこさ見えて来たか。ようやく氷の上で寝る過酷な生活とおさらばできるぜ」

ディアブロ「次は雪の上で寝る生活が始まるんじゃないかねぇ」

ミヤ「宿屋とかに泊めてもらえばいいじゃない。それじゃー海岸までダッシュだ!」

テツヤ「すぐに走ろうとするのはいい加減やめろ……」

【項目404】
海岸線に近づくにつれて、足の下の流氷は薄くなっていった。
奇妙な形をした、高くそびえる氷山はなくなり、氷の裂け目から灰色の海がのぞいている。

テツヤ「これはこれで、割れて海に落ちないか心配だな」

スクリーボ(逆に海から出てくる奴の事を心配した方がいいゾ)

あと一キロほどで海岸という所で、遠く離れた氷の上に倒れている毛皮を着た人影を発見する。
人影は動かない。
だが、毛皮の男を助けに行っていっては、夜までに海岸に着くのは不可能になるかもしれない。

ミヤ「だったら夜中に海岸へ着けばいいよ! さ、助けに行こう!」

テツヤ「ま、異論はねぇ。この先の情報が聞けるかもしれねぇしな」

 三人は人影へ急ぎ駆け寄る。

【項目465】
倒れている男を助け起こす。
ところが、それは男ではなかった。
分厚いマントの下に手織りの質素な衣装をつけた黒髪の若い女だ。
女はとても弱っていたが、まだ息をしている!
肌は雪花石膏のように真っ白だ。

テツヤ「こいつはなんとか手当てしねぇと保たねぇぞ」

ミヤ「はいな! あたしにお任せだよ」

 さっそく生命力回復術を使うミヤ。景気良く6点ほど回復させてみる。女の顔にわずかだが赤みがさし、うっすらと目があいた。

テツヤ「よし、でかした。後で頭撫でてやるぞ。おい、あんた。しっかしろ、大丈夫か?」

【項目48】
彼女はかろうじて話せる状態だったが、意識ははっきりしていた。
彼女は小さな声で言った。

「私はワイアード王国の者です。私は二人の弟と一緒に国から逃げ出そうとしました。ワーロック王の専制政治の下で、私たち家族は長居あいだ耐え忍んできたのです。でも、アイスクラーケンが追ってきて、弟二人を殺しました。あいつは……逃げ出そうとする者を……みんな殺して……」
彼女の声は聞きとり難くなり、昏睡状態に落ちこもうとしていた。
発見されるまでに、彼女の体温はあまりにも下がりすぎていた。
もう手のほどこしようが無い。

ミヤ「そんな……結局ダメなんだ……」

ディアブロ「HPが回復すればそれまでのダメージがノーカンになるのはプレイヤーキャラの特権て事だぜぇ

テツヤ「チッ……おいあんた、仇を討ってやる事になるかもしれねぇ。ワーロック王はどうすえば倒せる? 方法を聞いた事は無いか!?」

【項目284】
女は弱々しく頭をふった。
「まず……『永遠のたそがれ』城を探さなければなりません。ワイアード島の最北端にあるという人もいます……。でも私は、城は私達の夢の中にしか……存在しないのだと聞かされてきました……」
女はまばたきをした。
声はほとんど聞き取れなくなっていた。

「夢は……」

ミヤ「どういうこと? 異次元にでも潜んでいるの?」

テツヤ「だとしても、そこに居るっていうなら行く方法があるだろうよ。誰も行けない場所なら本人だって行けるわけねぇんだからな」

【項目59】
目を閉じて、女は死んだ。
夕陽が沈もうとするところだった。
女が気の毒だったが、できるだけの事はしたのだ。
今は薄明かりが残るうちに陸にたどり着かなければならない。

ミヤ「こんな所じゃ埋葬もしてあげられないね……」

ディアブロ「ま、仕方ないねぇ。ここで寝ていてもらうしかないぜぇ」

テツヤ「念仏の一つもよんでおいてやるか」

 しばし死者を悼み、三人は再びワイアードを目指す。

【項目365】
ワイアード島の灰色の断崖めざして急ぐ。
その時、足元の氷の下で何かが動きまわる気配を感じる。
見ると、厚い流氷の下に一つの赤く光る目がある。
思わず震えあがる。

テツヤ「こいつがアイスクラーケンか!」

ミヤ「出る人は許さないけど入る人はオッケー……て話はないよね?」

突然、周りの流氷の表面に、八つの穴があき、氷を突き破って、八本の巨大な触手が現れた。
大きな吸盤から水をほとばしらせながら、触手はこちらの方へのびてきた。

ディアブロ「無さそうだぜぇ。これはやるしかないな」

テツヤ「おいおい、今気付いたけど、俺ら生命力が激減りしたまんまだぞ!」

現在値:テツヤ10点、ミヤとディアブロは6点。

ミヤ「そういえば流氷の海を旅して減ったままだよ」

スクリーボ(ま、もともと戦うのは無謀だけどナ)

なにせアイスクラーケンは触手1つずつが敵1匹。計8匹の敵と戦う事になる。個々の触手は決して強い敵では無いが、隣接していない敵を普通に殴れるという反則な能力を持っている。移動に1行動を費やすこのゲームのルールだと、ひたすらサンドバッグにされるのと同じ事。現時点のレベルで太刀打ちできる敵ではないのだ。
そこで、この場ではアイテムを使って切り抜ける必要がある。

【項目549】
大きな触手が迫って来る。
何を使えばいいかを冷静に考える。

選択肢の中に『透明人間の巻物』という物があるが、これは1巻を含めてここまでのどこを探しても見つからない。ボツアイテムの名前を記してしまったのか、はたまた何かのひっかけか。或いは、1巻に『雲隠れの巻物』というアイテムがあるので、これの事なのかもしれない。
とはいえそれを手に入れていないこのパーティにとってはどうでもいい事。ディアブロは急いで火の球を取り出す。

【項目78】
火の球の合言葉をささやく。
球はたちまち熱なり、火傷しそうになったので、慌てて放り出す。
氷に当たると、球はシューシューと音を立てたが、
火の球の勢いは少しも衰えなかった。
やがて、
火の球を包む白い炎の周りに、融けた流氷から立ち昇る水蒸気の雲が生まれた。
部厚いマントを着ていたので、数分間というもの、うだるような暑さだった。
火の球が融けた氷の下へ落ちていくと、巨大な赤い目は訝しげな瞬きをした……。

テツヤ「おいおい、球が沈んじまったぞ!」

ディアブロ「慌てない、慌てない。魔力はまだ失われていないぜぇ」

突然、化け物の恐ろしい叫び声があたりに響き渡った。
触手が気が狂ったようにのたうちまわる。
岸に向かって駆け出しながらふり返ると、化け物は水面から半身を出して苦しんでいた。
あんな化け物に同情の余地はない。
だが、苦しむ姿を喜んで見ている必要もないだろう。
化け物に背を向け、陸に向かって歩きはじめる。

ミヤ「うわー、熱湯責めの刑だよ。湯でダコになっちゃうんじゃないかな」

テツヤ「漁師さんらが腹いっぱい食えて結構なこった」

ディアブロ「今のうちにとっとと上陸しようぜぇ」

 歩く事しばらく。三人はようやくワイアードの土を踏む。

【項目117】
ワイアード王国の海岸線は切り立った崖に囲まれ、その下には凍った土と小石の浜があった。

テツヤ「なんか荒涼とした所だな」

北に目をやる。
この未開の土地を旅して、ワーロック王の住む「永遠のたそがれ」城に行かなければならないのだ。
奴は強力な敵に違い無い。
しかし、ブラッド・ソードの柄を取り戻すには、奴を倒すしかない。

テツヤ「さて、どこへ向かうにしろ、この島の情報が欲しい所だがよ……」

ミヤ「はいはい! あたし、ちょっとはこの国の知識あるよ」

【項目209】
3_2 (僧侶)

アイアード王国についての知識を整理してみる
この国の支配者であるワーロック王は「永遠のたそがれ」城に住んでいる。
クラースの古文書によると、彼の統治は六世紀も前から続いているという。
また彼は、支配している人々の夢の中に入り込む力を持っているとも言われている。
だから、誰かが反逆を企てたりすると、たちまちそれを悟り、その反逆者を眠っている間に葬る事ができるのだった。

テツヤ「だったら俺ら、ここからは不眠不休でワーロック王の所まで行けって事かよ」

ミヤ「うーん……あたし達は他所者だから大丈夫じゃない?」

ワイアードは階級社会だ。
まず、アーミジャーという郷士階級がいる。
彼らは、今ではいささか落ち目の階級と言わざるを得ない。
なにしろワイアード王国が参加した戦いは、旧セレンチーヌ帝国の崩壊以前にさかのぼる大昔になるのだから。
それになんといっても、ワーロックの統治が厳しくて、彼らが国内でいざこざを起こす余地など残されてはいない。

法を司るのがソロンと呼ばれる階級で、彼らは国の政治や、ワイアードで事あるごとに行われる儀式を執り行う人々を管理している。

一万とも二万ともいわれる人口の大部分を占めるのが農民で、彼らの生活はクラースの貧しい人々以上に悲惨な物だ。
不毛の土地は、彼らがそこに生活する事すら拒絶している。
朝早くから陽が落ちた後まで、彼らは畑に頑固にはびこる根っこを引き抜く仕事に追われていた。

テツヤ「なんか農民と王様以外は空気じゃないか? この国」

スクリーボ(ゲーム中でも、その二つ以外はほとんど出て来ないしナ)

唯一、伝統の重みに縛られないのが予言者の階級だ。
彼らは好きな所を巡り、森や農家で眠り、ソロンが従わせようとする法律をまるで無視する生活をしている。
ワーロック王がなぜこういう異分子を黙認しているのかは謎だ。
彼らは予言者でもあり、吟遊詩人でもあって、農民達に、権威を恐れるなと説いてまわっている。
果たして、彼らの見る夢もワーロック王の管理下にあるのだろうか?

ミヤ「と、これが今のアイアードの実態だよ」

スクリーボ(実は知らなくても問題ない情報が大半なんだガ。このゲームは背景世界がきっちり作りこまれた作品なんで、それを垣間見る事ができる項目なんだナ。RPGはただ文章で構成されただけのスゴロクではないという事ダ

この国で三人を待ちうける物は何か。それは次回のお話。

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