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2009年12月21日 (月)

ブラッドソードリプレイ2-5 灰色の魔女

【このリプレイには原作本文を度々引用しますが、都合により細部に修正を施しています。ご了承ください】

Photoテツヤ (18歳・盗賊)

著作『夢幻の双刃』から出張。
販促活動の一環として様々な世界を放浪させられる青年。
全てを破壊し全てを繋げ!
今回は洋物ゲームブックで1,2を争う名作に挑む。

ランク:4 戦闘力:7(+1) 打撃力:サイコロ1個+2 精神力:7 機敏度:8 生命力:25
装備:ブラッド・ソードの鞘 ロジ・スカイランナーの剣 革の鎧(鎧強度:2) 金貨袋(所持金91) 弓 矢筒(矢6本) 鋼鉄の笏(残り4回) エメラルドの御守り 膏薬の瓶(残り5回)

3 ミヤ (15歳・僧侶)

著作『夢幻の双刃』から出張。
テツヤの従兄の娘であり、彼を『叔父ちゃん』と呼ぶ。
本来なら20年ほど時間軸がズレているが、今回の企画ではそれは無視。

ランク:4 戦闘力:7 打撃力:サイコロ1個+2 精神力:8 機敏度:7 生命力:21
装備:六尺棒 鎧(鎧強度:3) 盾の御守り(鎧強度+1) 金貨袋(所持金92) 魔法の弓 矢筒(矢3本) 回復薬(生命力をサイコロ2個回復) 青い目の宝石

Photo_2 ディアブロ (年齢不詳・魔術師)

著作『魔人竜生誕』から出張。
元々は天地自然の精霊の世界で暮らす妖精の一種。
酒目当てや暇つぶしで度々人界に彷徨い出るホームレス。

ランク:4 戦闘力:7 打撃力:サイコロ1個+1 精神力:8(+1) 機敏度:6 生命力:21
装備:剣 銀の鎧(鎧強度:2) 魔法の指輪(精神力+1) 金貨袋(所持金96) チェッカー盤 コマ

前巻までのあらすじ

レジェンドという世界、クラースの地にて冒険者として旅する三人。彼らは腕試しがてらに迷宮突破競技へ挑んだ。そこで幾多の罠や敵を切り抜け、見事に優勝の栄冠を手にする。激闘を終えた三人は、再び気ままな旅を続けるが、この地で新たな冒険に巻き込まれるのであった……。

ブラッドソードの鞘を手に入れるやいなや、いきなりブルームーンの刺客・幽鬼(ストーカー)に襲われた三人。難なくあっさりと退けてしまうが、これ以上の追撃を受けないうちに森を抜けようと歩き続ける。この先に待っている物は……?

ミヤ「あたしの念力で必殺だったね! あの程度なら、ざまあかんかん何度でも来いだよ」

テツヤ「本当に何度も来られたら面倒だ。どこか宿を見つけるまで歩くぞ」

ディアブロ「この近くにゃ無さそうだから、こりゃ徹夜かねえ」

『夢幻の双刃』を執筆していた時、最も多かった誤字が「徹也」を「徹夜」と変換してしまう誤記であった。無論、そんな事は今このリプレイと何の関係も無い。

【項目165】

何時間も歩き続ける。
やがて、ブルームーンは木立ちの向こうに沈み、本物の三日月が頭上に昇った。
月明かりを頼りに歩き続けて、ようやく森から出る事ができた時、前方に太陽が昇ってきた。

ディアブロ「本当に徹夜かね」

ミヤ「そういう事もあるって! 元気出してどんどん歩けば、地の果てに行くまえにどこかには着くよ! さあ前進ゼンシン! はっはー!」

テツヤ「徹夜でハイになってる奴が横にいると微妙にウゼェな……」

疲れてはいたが、昼まで歩き続け、やがて一つの村に着いた。
村の大通りに宿屋が一軒見つかった。
入り口には「冬の太陽」という看板が出ている。

テツヤ「ここに泊るとするか」

ミヤ「村の人に声かけたりはしないの!? もっと現地とのふれあいが無いと! 旅は道連れ世は情け、袖ふれあうも他生の縁で猿も木から落ちるしカッパも木から落ち……」

ディアブロ「うん、こりゃもう寝た方がいいと思うぜぇ」

実際、辺りの人間に話しかけても、どうでもいい情報しか聞けなかったりガラクタを買う事しかできなかったりするので、ここはさっさと寝ちまった方がいいのだ。

【項目429】

宿屋に入っていくと、主人が大声で迎えた。

「部屋はお一人様金貨1枚です。夕食もやはり金貨1枚となっております」

テツヤ「一人金貨2枚か。一食金貨1枚で寝床も金貨1枚なら一日に金貨4枚で生活できるな。クラースのダンジョン突破の報酬だと、15日しか暮せねぇのかよ

ディアブロ「ゲーム世界の貨幣価値ってのは理解し難いもんもあるからねえ」

昔々、美味く焼けたステーキが中盤までの武具より遥かに高額なので、パーティーの誰かに一刻も早く料理のスキルを高く習得させて資金対策するのが攻略法という凄いRPGがあった。ちょっと経験値を稼いだらひたすら焼肉。なんとなくバカゲー臭いが、ゲーム自体は面白かった事を明記しておく。

【項目80】

きれいに洗濯されたシーツを手早くベッドに敷き、夢も見ないでぐっすり眠る。

ディアブロ「これで己のランクの生命力の半分まで回復できるぜぇ。朝飯を食って、さらに+1点な」

テツヤ「既に半分以上だったら、回復は飯のぶんだけかよ」

半分ぐらいだったら死ぬ時はあっさり死ぬので、やはり僧侶の存在意義は大きいのだ。

【項目245】

夜明け近くに目を覚ます。

ミヤ「おはよう! さあ、今日も一日元気にはりきって頑張るぞ!」

ディアブロ「君がしょぼくれてはりきらない所を見た覚えが無いぜぇ?」

テツヤ「結構なこった。飯食ったら出るぞ」

宿の主人は起きて雑用をしていた。

「ミスドラックスにはいつまで滞在する予定かね?」

主人が尋ねた。
返事を待たずに彼は続けた。

「お客さんは東へ向かうんでしょう? カノングの港へ?」

答えようとすると、彼はさらに続けた。

「そこから船に乗るってわけですな」

主人は箒にもたれかかって、こちらを見つめた。
この時とばかりに喋ろうとすると、主人はそれを遮るように話を続けた。

「いや、かまいませんよ。答えたくないんなら、わたしの知った事じゃない。昼には客が着くから、それまでに出発してくれるとありがたいんですがね」

女房の足音を聞きつけると、主人は床磨きの仕事に戻った。

テツヤ「……よく客商売をしてられるな、あのオッサン」

ディアブロ「俺達の他の客と言えば、スープ鍋のかかっている炉端に座ってる年老いた騎士だけだねえ」

ミヤ「他にもお客さんがいたんだ! 挨拶していこうよ」

返事も待たず、ミヤは老騎士と同じテーブルに座る。肩をすくめて後の二人も続いた。

【項目143】

近づいていくと、老騎士はしょぼしょぼの目でこちらを見上げた。
自己紹介をすると、彼は横に座るように合図した。
火かき棒で炉の残り火をかきまわしながら、彼は話し始めた。

「わしもかつては若く、元気だった。今でこそこんなに老いさらばえたが、若い頃は一本気な若者でな。そこのころのわしは胸板は厚く、腹も出ていない、締まったいい身体をしておった。年月という容赦の無い敵は、ルションの騎士ヴァラダクソールを思いやってはくれなんだ。復讐する事もかなわず、わしはただこうして座って、生涯の終りの時を待つしかない。だが死んでも死にきれんのは、あの邪悪な灰色のレディが恐ろしい罪を犯しながら、いつまでも生きのびている事じゃ!」

ミヤ「そうなんだ!? それでお爺さん、その女の人ってどんな人なの?」

テツヤ(あーあ、食いつきやがったよ)

ディアブロ(長話になりそうだぜぇ。俺、寝てよ)

【項目301】

老騎士は喜んで話し始めた。
なかなかこちらを解放してくれそうもない。
灰色のレディが、どうやって三人の兄弟を罠に落として殺したかを長々と物語ってから、老騎士は、レディの住む城はここから三マイルの所にあると言った。
レディの話をする時、老騎士の声は感情の高ぶりのために震えた。

「あの女は人間の皮をかぶった悪魔だ。この世の物とは思えぬ美しさと教養を身につけながら、心の中には悪魔が住んでいるのだ。さあ、わしの手助けをしてくれるだろうな?」

ミヤ「もっちろん! 義を見てせざるは勇無きなり、だよ! 意味はよく知んないけど」

テツヤ「なんにでも首突っ込めばいいってもんじゃねぇ、て意味かもな」

ディアブロ「おっと、話は終わったかい? マジでちょっと寝ちまったぜぇ」

【項目164】

ヴァラダクソールは協力の申し出を受けて、飛び上がらんばかりに喜んだ。
涙をぬぐうと、彼は言った。

「今すぐ、馬で出発するとしよう。灰色のレディに今日の朝日は拝ませんぞ!」

老騎士は椅子から立ち上がり、よろよろと部屋を出て行った。
そして間もなく、鎧をつけて現れた。
足取りは危なっかしいが、老騎士は大はりきりで、宿屋の主人に馬の用意を命じた。
彼の馬は年こそ取っていたが、まだまだ元気いっぱいで、猛々しい目つきをしていた。
まもなく、皆で南に向けて出発した。

ミヤ「馬、いいなあ。あたしもなんか飼おうかな。猫と犬、どっちがいいかなあ?」

テツヤ「腹減った時に食える奴にしな」

夜明け前の薄明かりの中で、夜露がキラキラと光っている。
木立からは小鳥の鳴き声が聞こえる。
途中で、野良仕事に向かう農夫の一団とすれちがった。
ヴァラダクソールはたいそう浮き浮きしている。
死を賭けた戦いに赴くというよりも、祭りに出かけるようなはしゃぎぶりだ。
老騎士の若い頃の冒険談を聞くうちに、目指す城に着く。
ヴァラダクソールが言った。

「さて、これからが大仕事だぞ。我が兄弟の魂よ、我々の戦いぶりを見ていてくれ。母なる神よ、我々に強い勇気を与えたまえ」

城の周りは蔦で覆われ、落とし門の側には、埃をかぶった頭蓋骨が転がっている。
用心しながら門を潜り、階段をそっとのぼっていくと、天井の低い部屋に出た。

ミヤ「ここまで誰もいないね。もっとわんさと敵がいるかと思ったよ」

ディアブロ「この部屋にはちゃんといるみたいだぜぇ?」

小さな窓があるが、太陽がまだ昇っていないので、部屋は暗い。
暗がりに目が慣れた時、部屋の隅で大理石の王座に座っている女に気づく。
女の両脇には、中身が空っぽの鎧が立ててある。
若い女の姿をしていながら、女の髪は真っ白で、肌は石のような灰色をしている。
女はこちらを見た。
鷹が餌食を見るような鋭い目だ。
女が立ち上がろうとした……。

テツヤ「はん、いきなり大将かよ。話が早くて結構なこった!」

ミヤ「綺麗な人だって言ってたけど、あれじゃまるで彫刻像みたいだね」

ディアブロ「なるほど、“お人形さんみたいに”綺麗な人ってことだねえ。ま、俺はもっと豊かで柔らかそうな女性が好みだぜぇ。特に胸部と臀部」

ミヤ「あたしにケンカ売ってるかあー!annoy

テツヤ「そんなくだらねぇ事に青筋立てるより目の前の敵をブッちめんか!」

その時、朝日がわずかに部屋の中に射し込んだ。
その光を浴びると、灰色のレディは凍りついたように動かなくなった。
ヴァラダクソールは勝ち誇ったように叫んだ。

「夜明けの光を浴びて石になったのじゃ! この機をとらえて、あの女を殺さねばならん」

老騎士は、剣をふり上げて女に向かって進んだ。
しかし、突然、老騎士も動かなくなった。
彼は灰色のレディの側で剣を振り上げたまま、彼女と同じように凍りついてしまった。

ディアブロ「おやま。馬鹿やってる間に向こうが大変な事になってるぜぇ」

【項目163】

灰色のレディは陽の光で凍りついていたが、まだ魔法の力を失ってはいなかった。
ヴァラダクソールの刃がふり下ろされる前に、魔法の力で彼を動けなくしたのだ。
身体は凍りついて動かなかったが、彼女の目は右、左と動いて、部屋を見ていた。

テツヤ「チッ。世の中、楽にはいかねぇようになってやがんな」

レディの声がこちらの頭の中に入り込んできた。

「すぐに私の城から出ておいき。そうすれば命だけは助けてやるわ。言う事を聞かないと、地獄の軍団を差し向けるよ」

ミヤ「お断りだよ! ヴァラダクソールさんを置いていけないじゃない!」

テツヤ「さすがにこの状況で見殺しにはできねぇな」

ディアブロ「戦闘準備しとくかね。バトルオーダーは1:テツヤ、2:ミヤ、3:俺。俺は白い火の呪文を準備、と」

【項目421】

女の目がギラリと光った。

「勝手におし!」

女の怒った声が、頭の中に響いた。
王座の傍らに立っていた肉体の無い鎧が、突然槍をかかげ、ガチャガチャと大きな音を立てながら、向かってきた。

鎧の化け物(S)
戦闘力=7 精神力=9 鎧強度=5 生命力=21(二つとも同じ)
打撃力=サイコロ3つ 機敏度=4

ヴァラダクソール(V)は動けない。灰色のレディも同じだ。女に呪文をかけたり、攻撃をしかける事はできる。ただし、女は強力な魔法の力で身を守っている。

灰色のレディ(L)
精神力=9 鎧強度=4 生命力=20

テツヤ「チッ、この鎧の化け物ども、クソ固え!」

ディアブロ「じゃあ灰色のレディを遠隔攻撃で狙うかね」

B8_2○第1ラウンド

テツヤ:防御

ミヤ:防御

ディアブロ:白い火の呪文を詠唱。出目5で成功。灰色のレディにかけるが……

【項目514】

女は超能力の壁(バリア)を作って、こちらの呪文をはねのけた。

テツヤ「チッ。あの女、呪文もはじきやがる! 接近戦しかねぇのかよ!」

ディアブロ「ところがどっこい」

呪文で女を傷つける事はできなかったが、呪文を避ける事に気をとられた女は、ヴァラダクソールを縛り付けていた魔法の手を緩めた。
身体の自由を取り戻した老騎士は、この機を逃さなかった。
老騎士の鋭い剣が灰色のレディの首を刎ねた。
首は石の床の上で石膏像が砕けるように粉々に砕けた。
首の血管から流れ出たのは、血ではなく灰だった。

ミヤ「あれ? やっつけちゃった?」

ディアブロ「まぁね。前回に続き、今回も案外楽に片付いたぜぇ」

女が死ぬと、鎧の化け物の動きは鈍りはじめた。

ディアブロ「案の定、操る主が倒れて鎧どももこのザマだしねえ」

ミヤ「うーん、ちょっとだけ拍子抜けだよ」

テツヤ「ま、無事に終わるにこした事は無ぇわ。さて、これからどうすっかね」

無事に灰色のレディは倒したが、この城の捜索は終わっていない。それはまた次回に続くのだ。

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