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2009年10月 5日 (月)

ブラッドソードリプレイ1-1 勝利の紋章を奪え!

【このリプレイには原作本文を度々引用しますが、都合により細部に修正を施しています。ご了承ください】

Photoテツヤ (18歳・盗賊)

著作『夢幻の双刃』から出張。
販促活動の一環として様々な世界を放浪させられる青年。
全てを破壊し全てを繋げ!
今回は洋物ゲームブックで1,2を争う名作に挑む。

ランク:3 戦闘力:7 打撃力:サイコロ1個+1 精神力:6 機敏度:8 生命力:18
装備:剣 革の鎧(鎧強度:2) 金貨袋(所持金15) 弓 矢筒

3 ミヤ (15歳・僧侶)

著作『夢幻の双刃』から出張。
テツヤの従兄の娘であり、彼を『叔父ちゃん』と呼ぶ。
本来なら20年ほど時間軸がズレているが、今回の企画ではそれは無視。

ランク:3 戦闘力:7 打撃力:サイコロ1個+1 精神力:8 機敏度:7 生命力:15
装備:六尺棒 リングメイル(鎧強度:2) 金貨袋(所持金15) 弓 矢筒

Photo_2 ディアブロ (年齢不詳・魔術師)

著作『魔人竜生誕』から出張。
元々は天地自然の精霊の世界で暮らす妖精の一種だが、酒目当てや暇つぶしで度々人界に彷徨い出るホームレス。

ランク:3 戦闘力:6 打撃力:サイコロ1個 精神力:8 機敏度:6 生命力:15
装備:剣 銀の鎧(鎧強度:2) 金貨袋(所持金15)

ミヤ「いよいよ冒険の旅が始まるよ!……でも最初は何すんの?」

テツヤ「まずは冒険者として、一発大仕事に挑戦するんだよ。目指すはクラース、そこで迷宮突破競技にチャレンジだ。次のあらすじを読みな」

クラースの地にある地下迷宮で、年に一度命を賭けた競技が行われる。
迷宮のどこかにあるという「勝利の紋章」を持ち帰った者が勝者となるのだ。
だが、迷宮の中には血に飢えた怪物たちや、死の罠が待ち構えている。
三人はこの試練に勝ち残る事ができるだろうか?

ミヤ「おおっ! 誰が何の得でやってんのか知らないけど、これは危険な試練だよ。あたし、なんかすっごいワクワクしてきたぞ」

ディアブロ「こいつを催すのはクラース一帯を治める領主達でな。そいつらは魔術師達でもあるんだが、その魔力でデカイ迷宮を維持してんのさ。で、年に一度、代理戦士を雇って潜らせて、一等賞になったチームのスポンサーが他の領主から土地をぶん獲れるのよ。ま、賭けレースの一種ってわけだぜぇ

ミヤ「面白いじゃない! 適当に武闘会でも良さそうな気はするけど、きっとマグスさんは迷宮好き揃いなんだね! 罠とか仕掛けてウヒヒヒとか笑ってそう

ディアブロ「他社から出てるゲームブックにも迷宮探検競争みてえのがあるが、あれより規模は上だ。でも賞金は下なんだぜぇ

テツヤ「やる気削がれるような事を言うな!」

ミヤ「大丈夫だ叔父ちゃん! あたしはいつでもやる気爆発寸前だよ! ほら、早く行こ!」

テツヤ「へいへい。こいつはこいつで緊張感無えな」

【項目1】
もうこれで丸一日、クラースのなだらかな平原から、垂直に数百メートルも立ち上る煙の柱をめざして進んでいることになる。
頭上の空は青く、雲ひとつない。
空気はひんやりしていた。
身を切るような風が、沼地の枯れ草の間を吹き抜け、低地の大部分をしめる水たまりにさざ波を作っていた。
風景の単調さを破るのは、黒く濁った池や湖のそばに時折り立つ柳の木ばかりだった。

テツヤ「言っちゃ悪いが、何か人里離れた荒野みてえだな。これから年に一度のお祭りがある場所へ向かっている筈なんだが……」

ミヤ「でも叔父ちゃん、一緒の方向に歩いている人はいっぱいいるよ」

一枚岩で作られたカルーゲンの黒い砦が、前方にぼんやり見えていた。
日暮れまでに砦の門に辿り着きたいのに、同じ方向を目指してごった返している農民や商人の群れのおかげで、道がはかどらない。
人々を押しのけながら、砦に向かう。
砦は、朝には広々とした荒野の遥か向こうに見える小さな染みに過ぎなかったが、今では地平線を覆わんばかりの威容を見せている。

テツヤ「やっぱあの砦、荒野の真ん中に突っ立ってるように見えるんだが。本当にあんな所にここらの領主達が集まっているのか?」

ディアブロ「それは日本人的な感覚だぜぇ。村と村の間が山林になってる方が自然に思うんだろうが、外国は平地も多いからねえ」

クラースの領主達(マグス)の中から、明日までにスポンサーを探さなくてはならない。
砦のダンジョンで戦いの火蓋が切って落とされる日は、もう明日に迫っているのだ。
迷路のようなダンジョンから「勝利の紋章」を携えて戻った冒険者と、そのスポンサーには、富と名声が待っている。
スポンサーとなるべき人が見つからなかった場合、次の戦いまで、また長い一年を待たねばならない。
その間、沼地の水位は上がり、砦へ通じる土手は水に没して、カルーゲンの砦は難攻不落となる。
そんな頃には、空飛ぶ絨毯を操るマグス以外、砦に行き来出来る者はない。
そして半年がたつとようやく、人々は畑にトウモロコシや米の種を蒔く事ができる。
しかしそのすぐ後には、また厳しい冬の季節が待っているのだ。

ミヤ「つまり使用人や召使いも砦に入れないから、マグスさん達は自分達の炊事洗濯を自分達でやってるわけだよ

テツヤ「それが嘘だって事はイッパツでわかるわ」

騒々しい荷馬車や人の群れをかきわけて、大きな門の灰色の石垣の下までやっと辿り着く事ができた。
鉄格子でできた落とし門が、飢えた神の胃袋のように大きく口を開けている。
いかめしい通りはマグスの旗で飾られている。
一年のうちこの一週間だけ、不気味なこの場所に鮮やかな色彩が燃え立つのだ。

テツヤ「やれやれ、やっとこさ着いたぜ。どれ、挑戦者の受付はどこでやってんのかな……と」

ミヤ「叔父ちゃん、きっとあそこだ!」

11 呼び込み屋がそれぞれのマグスの栄光を大声で叫んでいるのだ。
中央の広場に、マグスの執事達が明日の戦いの参加者の登録を受け付けている小屋がある。
参加する者達は、スポンサーのペナントをダンジョンへ携帯しなければならない。
しかし、見たところ、小屋の外には三つのペナントしか残っていないようだった。
それぞれのペナントの傍らには、執事が立っていた。三人のマグスが闘士を求めているのだ。

こちらがペナントに目をとめているのを見て、執事達は冷たくにたりと笑った。
おそらく彼らは、ここ数年の間に、それぞれの主人のために戦ってくれた数多くの勇敢な冒険者達と契約を交わしたに違いない。
これまでにいったい何人が、ダンジョンの露と消えたのだろう?
彼らを物凄い顔で睨み返してやったが、相手はただ下卑たにやにや笑いをするばかりだ。
彼らは、こちらがペナントの一つを選ぶ事を知っているのだ。
どれを選ぼうかと考えていると、汚い毛皮を身にまとい、明らかに酔った様子の年老いた商人が、こちらに視線を注いでいるのに気づいた。

ディアブロ「さて、ここからがブラッドソードの本領発揮な所だぜぇ」

ミヤ「まだ項目1番目だよ?」

ディアブロ「早くもって事だ。職業が4種あるこのゲーム、各職業のキャラクターのみが選択できる行動があちこちに用意されてんのさ。ここで選べる選択肢は“酔っ払いの商人は無視して小屋へ近づく”“商人と話してみる””盗賊が行動を起こす”“僧侶が何かする”“魔術師が何かする”の5つだ。早くも4職業のうち、3職業専用の行動が用意されているんだぜぇ」

テツヤ「パーティプレイの場合なら、誰に行動させるのかが要ってわけだな」

ディアブロ「その通り。ま、大概は程度の差はあれ有利な展開になる。まぁ大体において、戦士は筋力や体力で、魔術師は魔法で、僧侶は知識や超能力で、盗賊はペテンやイカサマで事態の解決を図る事になるな

ミヤ「よし、さっそく叔父ちゃんに悪ささせよう!」

テツヤ「なんでだよ!」

ミヤ「面白いからだよ?」

テツヤ「だよ?じゃねーよ! テメーの親父はどんな教育してやがんだ!」

ミヤ「猫可愛がり」

テツヤ「悪い見本が息してんのかテメーは!」

ディアブロ「よし、異論は無いようなのでさっそく盗賊の行動を選択だぜぇ」

テツヤ「話聞いてたんかお前はよ!」

ディアブロ「『異論―(意味)相手と異なる意見や考え。』テツヤは代案を出さなかったので『相手と異なる意見』は出て無いぜぇ

【項目58】
Photo (盗賊)

君は商人の、ビールのしみだらけの毛皮の下に、財布の膨らみを見つけた。あれを盗み取ってやろうか?

商人から財布を盗むつもりなら、サイコロを2つふれ。
出た目が君の機敏度以下なら盗みは成功する。
機敏度より大きい目が出た時は失敗だ。
盗むのはやめようと思うなら、戻って別の選択肢を選びなおせ。

ミヤ「よし叔父ちゃん、結果はどうだ?」

テツヤ「盗まねーよ!

ミヤ「チェッ。ちきんヤローめ」

ディアブロ「ここでは行動を取りやめて別の選択肢を選びなおす事もできるが、選択=決定の場合も多いんだぜぇ。試しに俺が行動してみるか」

 魔術師がここで選択できる行動は二つ。予言の呪文を唱えるか、ファルタイン召集の呪文を唱えるかだ。ディアブロは予言の呪文を選び、精神を集中する。

【項目442】
Photo_2 (魔術師)

まず最初に見えたのは、群衆の歓呼に迎えられて、ダンジョンから凱旋してくる、勝利の紋章を高く掲げた己の姿だった。
違う違う。
それでは先走りすぎだ。
そこへ辿り着くまでには、色々な事がある筈なのだ。
さあ、ここ数時間以内に起こる事に神経を集中させるんだ。

自分の目の中に、唇から血を滴らせ、己にのしかかってくる、青ざめた男の姿がちらりと映った。
その姿が明滅しながら消えると、今度は別の場面が見えてきた。

自分は仮面舞踏会に出席して、変装した客の中から、誰かを探しだそうとしていた。
やがて
自分は半仮面の男に近づいた。
男は仮面をとり、
自分の肩を叩いた。

もっと他の未来を見たいと思ったが、呪文をそれ以上持続させる事はできなかった。

ディアブロ「と、まぁこんな物が見えたぜ」

ミヤ「おお、すげー! 舞踏会と半仮面の男は覚えておくべき情報だね!

テツヤ「俺と偉い違いじゃねえか……」

ミヤ「ふてくされるな、叔父ちゃん! あたしは見捨てたりしないからさ!」

テツヤ「ありがとうよ! 泣けるぜ!」

ミヤ「次はあたしの番だね!」

【項目18】
3 (僧侶)

僧侶は分厚い書物を何百冊も研究し、古代の知恵の詰った文書をぼろぼろになるまで読んで何年も過ごしてきた。
だから、クラースのマグスについても、きっとどこかで読んでいる筈だ。

テツヤ「こ、こいつがか?」

ミヤ「うん、あたしがだよ」

ディアブロ「このゲームでは魔術師よりも僧侶のほうが知識人なんだぜぇ

心の中からあらゆる雑念を追い払う。
すると、周りの喧騒が徐々に遠ざかっていった。
内なる目の前には無数の古い文書が現れる。
それをふるいわけていくうちに、求めていた文章が見つかった。

オリーブグリーンのペナントは、この砦の大君主たるマグス・カルーゲンの象徴である。
無慈悲な事で知られるが、彼は今年は既に他のマグスたちから多くの土地を奪い取っているので、今回の戦いに勝っても得る物は少ない。

輝く真紅のペナントのマグス・バラザールの立場は正反対だ。
彼はぜひとも今度の戦いに勝たねばならない。
さもないと、彼は数千エーカーにも及ぶ貴重な松の木の森を含む領土の多くをライバルに渡さざるをえなくなる。

陰気な黒と紫のペナントはいかにもそれに相応しいマグス・ヴァイルの物。
彼は陽の光を嫌い、夜ごと血を求めてうろつく吸血鬼の一人として知られている。

ミヤ「……という事だよ。どのペナントがどんな人の物か、具体的な情報が手に入ったね。ディアブロの情報と組み合わせると、ヴァイルさんのペナントは鬼門かな。我ながらたいしたもんだ。さ、誉めれ」

テツヤ「はいはい、偉い偉い。自慢の姪っ子だよオメーは」

ミヤ「もっと! もっとだ!」

テツヤ「どうしろってんだよ!」

ミヤ「具体的には物理的に。頭撫でるとか」

テツヤ「あークソ、わかったよコノヤロー!」

ヤケクソで撫でまわすテツヤと、きゃっきゃ喜ぶミヤ。はみ子のディアブロは肩を竦めるばかりだ。

ディアブロ「あいつらがじゃれるのに飽きたらペナントを選ぶかね。ま、それは次回の話だな」

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