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2009年10月 8日 (木)

ブラッドソードリプレイ1-3 舞踏会

【このリプレイには原作本文を度々引用しますが、都合により細部に修正を施しています。ご了承ください】

Photoテツヤ (18歳・盗賊)

著作『夢幻の双刃』から出張。
販促活動の一環として様々な世界を放浪させられる青年。
全てを破壊し全てを繋げ!
今回は洋物ゲームブックで1,2を争う名作に挑む。

ランク:3 戦闘力:7 打撃力:サイコロ1個+1 精神力:6 機敏度:8 生命力:18
装備:剣 革の鎧(鎧強度:2) 金貨袋(所持金15) 弓 矢筒

3 ミヤ (15歳・僧侶)

著作『夢幻の双刃』から出張。
テツヤの従兄の娘であり、彼を『叔父ちゃん』と呼ぶ。
本来なら20年ほど時間軸がズレているが、今回の企画ではそれは無視。

ランク:3 戦闘力:7 打撃力:サイコロ1個+1 精神力:8 機敏度:7 生命力:15
装備:六尺棒 リングメイル(鎧強度:2) 金貨袋(所持金15) 弓 矢筒

Photo_2 ディアブロ (年齢不詳・魔術師)

著作『魔人竜生誕』から出張。
元々は天地自然の精霊の世界で暮らす妖精の一種だが、酒目当てや暇つぶしで度々人界に彷徨い出るホームレス。

ランク:3 戦闘力:6 打撃力:サイコロ1個 精神力:8 機敏度:6 生命力:15
装備:剣 銀の鎧(鎧強度:2) 金貨袋(所持金15)

 クラースのダンジョンレースへ参加しに来た三人。まずは雇い主を決めるため、受付場所へと訪れた。真紅のペナントを手に取り、マグス・バラザールに雇われようとする。だが彼は試験を出してきた……。  

ミヤ「不景気なんだから就活しなきゃなんないのは仕方ない。どうせやるならはりきって行こう!」

テツヤ「だな。向こうに見えるのがバラザールさんの館じゃねえか?」

 夜道の向こうをテツヤが指差す。

【項目64】
砦の神殿の銅鑼が真夜中を知らせたころ、やっとバラザールの館に着いた。
杉並木と華やかなランタンと刺繍の施された旗の並ぶ長い通路が、正面入り口の白い大理石の玄関まで続いていた。
衛兵が通路を行き来していたが、彼らはほかの訪問者には目もくれず、こちらだけを注目していた。
彼らが今にもこちらを捕まえようとした時、バラザールの案内係が、玄関から飛び出してきた。
案内係は玄関から入るように合図した。
中ではにぎやかなパーティが開かれていた。
客は全て仮面で顔を隠している。
彼らは手品や音楽を楽しんでいた。

案内係は、酒と砂糖菓子の乗ったお盆を差し出した。
「ご主人様はそちら様に今度の仕事をまかせる事になるでしょう」
彼は大勢の客をさしながら言った。
「もっとも、あの方を見分ける能力があればの話ですが……」
当惑して仮面のパーティ客たちに目をやる。
未来の雇い主は、いったいどこにいるのだろう?

テツヤ「ノーヒントで探し出せってか。聡明さを測るとか言ってたが、単なる当てずっぽうじゃねえか

ディアブロ「ところがどっこい、俺が前(1-1)に唱えた予言の呪文を忘れたか? 舞踏会に半仮面の男……こちらにゃもう答えが手に入っているんだぜぇ」

ミヤ「そういやそうだ。でも、あたしが読心術を使う事もできるみたいだよ? やっていい?」

テツヤ「ああ、構わねえよ」

ミヤ「よーし! そんじゃ、お試しだよ」

【項目309】
3  (僧侶)

超能力は、いつでもあてにできるものでも、簡単に使える物でもない。
部屋の隅に引っ込んで、心からあらゆる雑念を追い払う。
笛吹きの霊妙な調べが、それを助けてくれた。
精神が統一されると「心の空間」に到達する。
これで超能力は全面的に作動可能となった。他の人の心が読めるようになったのだ。
己の心の触角を伸ばし、部屋の中の人々の心を探る。
だがバラザールはこの作戦を予想していたに違いない。
彼は、客全員の心に妨害の呪文をかけていた。
よってそこにいる誰の心も読み取る事ができない。

ミヤ「あれま? お客さんの心は読めないなあ。でも仲間の心は見通せるよ。うむむ、叔父ちゃんは腹ぺこなのでおにぎりを山ほど食べたいと思っています。特におかか」

テツヤ「そりゃお前の心の中だろ!

ミヤ「なぜわかった! あたしの心を読んだな? いやーん、叔父ちゃんのすけべ」

テツヤ「んなこたー何も読まんでもわかるんだよ! メシなら後で相撲取りになるまで食わせてやるからさっさと情報を引き出しな!」

ミヤ「とは言っても妨害されててさー……おや?」

だが待て!

濃いブルーのマントをはおり、角のある雄牛の仮面をつけた陰気な雰囲気の男から、心の動きが伝わってくる。

【項目348】
 超能力はようやく客一人の心の動きを察知した。

ミヤ「牛さん? 半仮面の人じゃないなあ。お客ならバリアされてるから、不法侵入者?

テツヤ「ほう、ならシメてみるか? それとも話しかけてからか……」

ディアブロ「ここだけの話、この試験は最初に話しかけた人間をバラザールだと思った――と判断されるんだぜ」

ミヤ「うわ、そんな事言われたら敬遠しちゃうじゃない。先にバラザールさん探そっか」

【項目458】
 さて、どこに注目してバラザールを見分けるか。

テツヤ「半仮面だったな。じゃあ扮装に注目すんぞ」

【項目94】
周囲には様々な扮装の男がいた。
道化の衣装で、きらきら光る仮面をつけて、部屋の中を飛び回っている男がいる。
金髪のかつらの男はメルカナの盗賊のような扮装で、すらりとした若い貴婦人の手をとって、庭から入ってきた。
噴水の傍らで真剣に話し合っている二人の男は、一人が拷問役人のような扮装で、もう一人は香水の似合う洒落者の扮装だった。
長椅子の上には、黒いベルベットの服に身を包んだ娘に話しかけている半仮面の男もいた。

ミヤ「いたよ叔父ちゃん、あそこでナンパしてる人だ

ディアブロ「おやおや、まだまだお若いようだぜぇ」

テツヤ「仕事さえまわしてくれりゃ、私生活までは問わねぇよ」

【項目487】
バラザールは見間違えようがなかった。
近づいていって、おじぎをしながら自信をもって言う。

テツヤ「マグス閣下。試験はもう少し難しい物になさったほうがよろしいですね」
 彼は顔を上げてほほ笑んだ。
「この試験に合格した者はほとんどいないのだがね。それでは、謎あて遊びはこれぐらいにしておこうか……」
彼は手をふって、幻のパーティ客を追い払った。
大広間はからっぽになった。

ディアブロ「ほう、さっきのは全部幻影だったようだぜぇ」

ミヤ「えっ? じゃあバラザールさん、自分で作った幻の女の人をナンパしてたの?

ディアブロ「自作ギャルゲーを自己プレイしてるみてえだな

ミヤ「うわー、今あたしは口に出せない事をいろいろ感じちゃってるよ」

テツヤ「じゃあ黙っとこうぜ、な?」

バラザールは、こちらを正式に戦士として雇おうと考えているようだ。
しかしその時何を思ったか、彼ははっとしてあたりを見まわした。
柱の陰に濃いブルーのマントの人影が潜んでいた!
そいつは鋼鉄の短剣を手にしている。

「刺客だ!」
バラザールが大きな声を張りあげると同時に、そいつは突進してきた。

ミヤ「さっきの牛さんじゃない!

テツヤ「チッ、マジで不法侵入者かよ!」

とっさに、バラザールの前に出て、刺客の行く手を遮る。
男は立ち止まると、短剣を振り上げて投げつけようとした。
バラザールは必死になって、呪文を唱えようとしていた。

ミヤ「よし、ここはあたしが盾になって食い止め……」

ディブアロ「なんか刺客の剣には即死級の毒が塗ってあるみたいだぜぇ

テツヤ「やべえ、バカ、下がれ!」

 テツヤがミヤを引っ張り戻す。自然とバラザールの前から退く形になった……。

【項目149】
バラザールは有能な魔術師だったが、実戦の最中に魔法を操る事には慣れてはいなかった。
一瞬の迷いが致命傷となり、刺客に短剣を投げる機会を与えてしまった。
短剣は空をきり、バラザールの腕に突き刺さった。
バラザールはすぐさまそれを引き抜いたが、短剣の先は毒でぎらぎらと光っていた。
バラザールはたちまちぐらりとよろめいて、床に倒れた。

テツヤ「ゲッ!!」

ミヤ「致死毒……だったよね?」

ディアブロ「とりあえず敵を追うぜぇ」

刺客を追いかけたが、驚いた事に、そいつは長いカーテンをするするとよじ登り、バルコニーの窓の横に立った。
階段を駆け上がって追い詰めると、そいつは、立て続けに三本の手裏剣を投げてこちらを怯ませ、あっというまに夜の闇の中へ消えてしまった。
仕方なくバラザールの傍らへ戻る。

「わしの魔法では、この毒を取り除くことはできそうにない」
彼は弱々しい声で言った。
「あの刺客はわしの宿敵マグス・ヴァイルの送りつけた者に違いない。あいつは人間の屑どもを片っぱしから雇っているのだ」
バラザールは咳き込んだ。
死が近づいていた。

「わしが死ねば、そちらは雇い主を失う事になる。聞けば、カルーゲンがまだ戦士を探しているとの事だ。戻って、奴のペナントを取るしかあるまい。わしができる事と言えば、ある物を与えてやる事だけだ。向こうの戸棚を開けて、中の物を持って行くがいい」
そう言い終えると彼は息絶えた。

ミヤ「うわー……止められた筈なのに……あたしって最低だ……」

テツヤ「そんな事ねぇよ。お偉いさん達の抗争に立ち会っちまっただけだ。お前は悪くねぇ」

ディアブロ「とりあえず棚を見てみようぜぇ」

【項目196】
戸棚の中には、水晶でできたような青い半透明の剣があった。
手に取って見ると、その瞬間に、剣は完全に見えなくなった!
手触りは確かにあるが、目には見えないのだ。
伝説の
ロジ・スカイランナーの剣だ(見えない剣をかわすのは極めて困難だ。だからこれを使うキャラクターは戦闘力が1点増える)。

ミヤ「力になれなかったのに、贈り物だけは貰う事になっちゃうね……」

テツヤ「せめてコイツと共に優勝するか。そうすりゃ少しは供養になるかもしれねぇ」

バラザールの死体をマントで覆ってやってから、館を離れる。

ディアブロ「とにかく受付にもどらにゃあな。夜も冷えてきた。次回まで急ぎ足で向かうとするかね」

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