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2009年6月12日 (金)

レビュー たのだん(1) 3回目・第一話後編

【ソードワールド2.0リプレイ「たのだん」のレビューと感想です。当然ネタバレしているので注意してください】

F_2安納耕治

著作『夢幻の双刃』の主人公。

虚弱で貧弱だが悪燃費の特殊能力と姉への愛で魔物と戦う好青年。

 

F_3 秋月徹也

著作『夢幻の双刃』の主人公その2。

直情・短慮・迷走癖の三重苦にもめげず魔物と戦う好青年。

 

耕治「では1話の後編です。まずはキャラクター紹介からね」

徹也「ここまでの活躍についてを中心にな」

Photo_2 シャーリィ  人間・女・16歳

二刀流で戦う盗賊少女。

レベル1モンスターと互角以下に戦う戦闘力の持ち主。

 

Photo_3 チロル  ドワーフ・女・18歳

両手武器で戦うパワーファイター。

大苦戦しているシャーリィの横で敵を蹴散らす気の利かない子。 

 

Photo_4レクサス  ナイトメア・男・18歳

セクハラ神官戦士。

編成の都合上、より脆いシャーリィを前衛に押し出すサド。 

 

Photo_5 ポポ

ウサギ獣人。魔法も使える。

酒場で呑んだ暮れている所をパーティに飼われて同行。

 

Tetuwo18 てつを(敬称略・複数だが単数形)

 地上最強のヒーローの一人。二年に渡り悪の組織との死闘を続け、100体以上の怪人を撃破した。
 身機能を破壊されて宇宙に放り出されても時間操作能力で退行させられても毒くらっても内部から攻撃されても地底に埋められても弱点を壊されても殺されても木端微塵になっても、その度に不思議な事が起きたり奇跡がおきたりパワーアップしたりして生還。
 無敵・最強のヒーローを本気で演出しすぎたスタッフの熱意に頭が下がる。石ノ森章太郎氏が御存命中にTV放映されてた最後の仮面ライダーでもある。

 

 

耕治「では前回の続きから行くよ」

 さて、小競り合いを切り抜けてパーティは目的地の遺跡に着いた。

 チロルが「わー、ト○ロとか住んでそう」とのたまう。

 確かに入り口には「植物園」と書いてあった。トロロ芋の一つぐらい生えていても不思議はない。飯の話から入るのもさもしいが、この世界ではドワーフもれっきとした生物。飯を食わねば死ぬのだ。
 よって己の食い扶持を稼ぐため、一行は植物園に入っていく。

徹也「たまに思うんだが、やっぱこういう世界の冒険者はそこらに生えてる物とか食いながら旅をするのか?

耕治「野外活動系技能がある世界ならそうだろうね。ソードワールド2.0にもレンジャー技能というそれ用の技能があるから、長距離旅行の時は狩猟しながら旅すると思うよ。もちろん、技能を持ってないと途中で餓死する」

徹也「ま、マジか!? ドラゴンとかとタイマンで戦えるぐらい強くてもか?」

耕治「うん、そうに違いない。旅は恐ろしいね。まぁルールブックのどこにも書いて無いから僕の憶測だけど

 遺跡の中を漁る一行。蟻と戦ったり罠にかかりそうになったりしたが、シャーリィのパンツが見えそうだったかどうかの論議が白熱しているのでそれどころでは無かった。イラストも無いので、製作班としては中身よりもシチュエーションが大事なのだろう。

徹也「普通に考えりゃ、防具着てるんだから見えるわけねーわ」

耕治「うん、このゲームはドラクエ式に『鎧』が全身一まとめだからね。これが部位別に装備するシステムだと、金の無い初期時点では相当に大変な場合もあるんだけど。T&Tの戦士が棍棒・バックラー・フルヘルメットの『三種の神器』で旅立つ事は一部で有名だよ」

徹也「なんで鉄仮面被ってるのに首から下だけバーバリアンなんだ。数値だけで判断して装備決めるんじゃねえ」

耕治「お金が無いとそうも言ってられないからね……。シャーリィさんの鎧も、実はピンポイントしか覆っていない安上がり品なのかもしれない。頭とお腹だけ重装甲で後は服だけとかね」

徹也「攻撃が来たら頭突きで防ぐのか? そんな品だしてきたら防具屋の主人を殴るべきだろうよ」

 

3 そしてダンジョン最深部。
 一行はこのダンジョンのボスモンスター、ジャイアントバルーンシードと邂逅した。
 流石に植物では話など通じる筈も無い。話し合いだけでボス戦闘が終わるとなんとなく消化不良な感じがしてしまうので、通じない方がゲーム的に正しいような気もするが。
 戦闘開始。まずはポポの攻撃魔法が炸裂。鉄球ハンマーを振り回しているようにも見えるが、このゲームは手で持てる武器なら大概は魔法の杖としての機能を持たせる事ができる。このウサギ獣人は魔法の杖として鉄球ハンマーを選んだのだろう。
 おそらくMPが尽きたらこれを振り回して格闘戦に移行する気なのだ。ウサギハンマーが敵の頭を叩き割る日はいつなのか。おそらく先にこのウサギが叩き割られて鍋の具になるだろうが、男には負けるとわかっていても戦わねばならない時があると「リングにかけろ2」に書いてあった。

耕治「まぁこの戦闘はパーティのダイス目が皆良くて、特に苦も無く勝っちゃうんだけどね」

徹也「それでいいじゃねえか」

耕治「でも、本当にそうなのかな?」

徹也「何がだよ。シャーリィだけダイス目が悪くて敵に殴られでもしたか?」

耕治「いや、普通に良い。ただ周囲のダイス目も同等以上に良いだけ。特にウサギとチロル。これが何を意味するかというと、シャーリィさんが不調だった時は周囲が好調で、シャーリィさんが好調な時は周囲はもっと好調でしたって事だよ」

徹也「……パーティ内の地位は変わってねえんだな」

耕治「そう。こういう経験はTRPGはおろか、実生活でも皆が何度も体験している筈だ

徹也「おお! 確かに思い当たるぜ! 今すぐ隕石が落ちてきてみんな吹っ飛べばいいのによ、とか思うよな!」

耕治「そう。そしてそう思わせて、共感を得る事でヒロインの地位をシャーリィさんは狙っているんじゃないかな!

徹也「な、なんだってぇ!」

耕治「僕達は恐ろしい事に気づいてしまったかもしれない……」

徹也「……いや、冷静に考えるとそんなわけねーよな

耕治「うん、僕もそう思う」

 

 こうして初のシナリオをパーティは完遂した。第一話は見事に成功したと言えよう。しかし、この本の筆者はシナリオの後で恐るべき事実を明かす!

『PCをする場合、まず大前提として「ゲーム的にもキャラクター的にも活躍したい!」という願望を持って臨んでいます』

徹也「その片方が、今回見事にふるってなかったように見えるな……」

耕治「頑張って調整した時に限ってそんなもんだよ」

 まさにその通りだから世の中いろいろと困る。

【終】

(C)藤澤さなえ・グループSNE/富士見書房

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